「東京事件 (1)」 菅野博之/大塚英志

東京事件 1 (1) (角川コミックス・エース 49-4)

東京事件-TOKYO CASE- (1)
菅野博之 大塚英志 / 角川書店 (2007/08/25)


評価:★★★☆☆


実在の人物や実際に起こった事件を取り上げ
あの事件の裏側には、こんな真実が・・・っ!!なーんて物語が展開する
大塚氏お得意の“昭和偽史”モノの新シリーズであります。


と言っても、今までの大塚偽史作品が
第二次世界大戦の前後、昭和20年頃が舞台である事が多かったのに対し
今回の舞台は昭和40年代と新し目。つまり扱われている事件も

「草加次郎事件」
「もく星号事件」
「三億円事件」
「光クラブ事件」
「三島事件」

と、『オクタゴニアン』などに比べ身近で、詳細を知っている事件が多く
より一層ドキドキ感があったりしました。
って、どの事件もまだ生まれてない頃の事件ですけどねっ!!


ちなみに、これもある意味お約束みたいなものですが
“現実”“実在”のものと共に登場する“非現実”な展開は今作でも健在で
今回の場合は「時間」「タイムトラベル」が主なテーマ。
時間や時空を越えたとしか思えない謎の事件を

・意識のみが未来と過去を行き来してしまう男
・数秒だけ時間を止める事が出来る女
・未来の断片を夢で見る少女
・物質が体験した過去の記憶を念写する事が出来る男

と言った“時間に関係する能力”を持つ
「歴史科学研究所」別名「浦島機関」のメンバーが
秘密裏に調査・解決する。そんな物語なのであります。

東京事件
(現代版“仕分け屋”と言ったところですかね)

いやそれにしても、この史実の裏解釈っぷりには
本当に感心すると言うか、感嘆すると言うか、凄い。です。

もちろん、有り得ない内容のオンパレードですから
「この事件の犯人は本当にこの人だったのかも!!」なんて事は思いませんけども
でも誰が『三億円強奪事件』と『光クラブ事件』を関連付けて考えようか!!
うーむ面白いな〜。面白いぞ〜。やっぱり偽史モノは最高っす!!


あと、いつも新シリーズを読む度に思うのですが
大塚氏は本当に味のある漫画家さんを発掘するのが上手い。
今回作画を担当されています菅野博之氏のこの作風、凄く良いです!!
あえて難を言うと、女性キャラクターの区別が少々付き辛い時があったりしますが
でもこの雰囲気。実在の人物のデフォルメの感じもとてもお上手だし。
今後も頑張って頂きたいです!!応援しておりますー!!


さーさて、最後に。
大塚作品のお約束として、書かねばいかんでしょう。
そう“他作品との関連性”。

いやまー昭和と言ってもね、年代に差がありますから
その辺の事にはあまり期待せず、普通に楽しく読み進めていたのです。が・・・

最後の最後。オマケのように載せられていた数ページ。
そこには終戦直後、当時の浦島の姿が描かれていました。
白衣を着、手首に何やら機械を取り付け呆然と立ち尽くしている浦島。
そこに浦島の知り合いの男が声を掛けてきました。
浦島がその男の名を呼びます。

「土玉サン」

キー・・・タァァァーーーーーーーーーーー!!!!!!!
そこでは何も語られていないし、それ以外の情報はありません。
ですから、この土玉と呼ばれる人物と『木島日記』の土玉君が
同じ人物であると言う確証は・・・でも絶対同一人物ダ・ヨ・ネー!!

て事はだ。これもあくまで想像の域を超えませんが
しかし。たぶん。この予想は間違っていないはず。

浦島は瀬条機関の研究員であったと・・・

て事は、『東京事件』も瀬条機関の研究の一部・・・?

あ、「東京事件」とはですね、実在の事件の話とはまた別に
物語の背後に薄っすらと見え隠れしている謎の事件の事で
実は広島・長崎に続き、東京にも原爆が投下されていたとかいないとか

東京事件

今後この事件が明るみになる事が、本作の最終目的で(たぶん)
だから、この事件について詳しく調べる事になったら
きっと瀬条機関の事が・・・木島とか登場したりしちゃったりして・・・
って、流石にそれは無いか。
でも瀬条教授は出ちゃうかもっ!!むふっふっふっふ。
あー続巻が楽しみだわいっ!!


そんなわけで“相変わらず”な感じでもあり
ちょっと突飛過ぎな内容であったりもしましたけども
偽史モノ好きとして、とても楽しく読む事が出来ました。

ちなみに、本巻が発売されて1年以上経ってますが、続き・・・は?大塚先生?
オクタゴニアン』の続きも!!本当待ってますので!!
新シリーズを色々発表するのも良いですが
既存のシリーズの続巻もちゃんと出して下さいよ。お願いしますよー!!


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posted by 麻吉 at 2008/10/27 03:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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