「木島日記(3)(4)」 森美夏/大塚英志

木島日記 (3)  ニュータイプ100%コレクション 木島日記(4) ニュータイプ100%コレクション

木島日記 (3) / 木島日記 (4)
森 美夏 大塚 英志 / 角川書店 (2003/07/09)


評価:★★★★☆


2巻から間が開いて発行されたからか
少々絵の感じが変わっていますが
しかしこの独特な線の美しさは健在の『木島日記』3巻と4巻。

有り得ない事だが、しかしもしかすると・・・という
不思議でしかし説得力のある内容が本作の良い所だと思うのですが
3巻からの物語は少々非現実すぎる気がしてそこがちょっと減点です。

特に『人体転送機』のくだりはちょっと苦しいかな。
しかし、この元となっている『迷い子の塔』の
母親の切なる念が石碑を通して違う石碑の近くにいる子供に通じる
そういう強い波動、テレパシーに似たような現象が
この碑を通して行われたのではという話にはとても感銘を受けました。
超能力とまでは言わなくても、そういう『力』ってきっとある。


ちなみに3・4巻のテーマは
『人体転送機』『UFO』『永久機関』。
相変わらず実在の人物は数多く登場しますが
今回は実際にあった事件はほぼ登場しません。そこも残念。

しかし、3巻は美蘭が大活躍でしたね〜。
なんだか折口先生の元にいるようになってから
彼女はおしゃれになったし、明るくなった気がします。可愛い〜。
それにしてもあのお洋服とか、はたまた下着とか。
先生と一緒に買いに行っているのでしょうか?
一ツ橋家に嫁いだ時にはそれほど衣装は持っていなかったでしょうし。
機関の人間がお世話しているとも考え難い。
あの女嫌いの先生が女性服売り場に?
考えただけでも可笑しい。
でも美蘭一人じゃ買いに行けないもの。ね。


あと、3、4巻合わせて、清水くんがイイ味出していて
ぶっきら棒のくせに子供好きな事が判明。
下宿先の子供と遊んであげちゃったりとかしてさ!!
ず、ずるい!!そういうギャップに弱いのに私!!

そう言えば『多重人格探偵サイコ』に登場します
伊園摩知のパトロン「清水老人」が
彼の未来の姿だという事実は最近知りました。
全然気付かなかったですよー!!ウカツ!!
そうか・・・あんな真面目一辺倒で融通の利かない人が
将来政界を裏で牛耳るような人間になってしまうのか・・・。
でも「一ツ橋政友会」の代表をしていると言う事は
清水と一ツ橋は最後までずーっと運命を共にしたって事ですよね。
あらやだ、変な想像しちゃったわ。くす。
と、そういう目でサイコを読み返してみようと思ったのですが
そう言えばサイコのほとんどが今手元に無い!!(友人貸出し中)
ぐ、早く読みかえしたいよー!!ジタバタ


おっとっと。
『木島日記』の話をこれだけ書いておきながら
主人公である『木島』の話をまったくしていませんでしたね。

普通に見えた人間でも実は裏がある事の多い大塚作品の中にいて
主人公である『木島』は「奇妙なマスクをしている」というだけで
本当にまっとうな人間らしい人間な気がします。

例えば幻の大陸『Mu』への異常と言うほどの執着も
「仕分け屋」という組織の下働きに身を置いている事も
組織に殺されたくないからとかそんな理由からではなくて
全ては愛した少女『月』の事を知る為。
月の秘密に迫る為にしているのではという気がするのです。
それってなんて純粋な事だろうと思う。
木島日記がただのオカルト漫画になりきらないところには
そんなロマンティックな部分があるからなのかも。

石原莞爾の「生きている肉片」の言葉に
ハッとして胸がギュッとなったのは、たぶん木島だけではないはず。
二人はずっと一緒にいたんだ。


一応4巻で完結という事ですが
謎のほとんどがハッキリとした結論が出されていないままです。
『月』の謎。『Mu』の存在。解決されていない数々の事は
読者の想像にお任せしますというスタンスなのか
はたまた偽史シリーズの三部目となる
『八雲百夜』にて触れられるのか・・・。
『木島日記』と『北神伝綺』のかかわり方を考えると
『八雲』で語られる事は無さそうですけどね・・・。


ファンの間で「続巻を!!」という声の多い本作。
それはなにも謎が究明されていないからと言う事だけでは無く
きっと登場するキャラクターが魅力的だから。
彼女や彼らの他の話が見たい!!
そんな気持ちが皆さんにもあるのではと思うのです。
私にはあるよ!!!!
何も不思議な事件が絡んでいなくてもいい。日常生活でも良いから。
だって木島や美蘭や一ツ橋の話がもっと見たい!!
(一ツ橋と美蘭が一緒にいるところとか見たいなー)
本当に続き出ないのかな。

とりあえずは『八雲』待ちですかね・・・。



最後に余談ですが。
暗くなりがちな場の雰囲気を和らげるという同じ役割をもっているからか
いつも飄々としている土玉くんがサイコの笹山さんと被ります。
デコッパチなところとかもなんだか似てるよね。
何か親戚とか子孫とかでないのかしら、この二人・・・怪しいわ・・・。


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posted by 麻吉 at 2006/05/25 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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