「不安の種 (1)〜(3)」 中山昌亮

不安の種 (1) (ACW champion)

不安の種 (1)〜(3)
中山 昌亮 / 秋田書店 (2004/06/24)


評価:★★★☆☆


ああ、表紙の絵を見るだけで怖い。怖いよ・・・うう。


この作品は評価が非常に難しいです。
今回私は5点満点中3点という評価をしましたが
その下がった2点分は「面白くなかったから」とかそういう理由ではないのです。

絵のクオリティ、内容共に満点に近い作品です。
更に「恐怖漫画」として評価した場合は、星5つでも足りないくらい。
私が知っているホラー作品の中で1,2を争う出来だと言っても過言ではありません。
ではなぜ満点ではないのか。
それは・・・怖い・・・怖すぎるんですよーーー!!!!
怖すぎて手元に置いておきたくないんです!!
家で一人で読みたくないし、夜中にうっかりこの表紙が目に留まったらもー!!
ゆえに、そんな個人的なヘタレな理由で、評価は星3つ。です。

とは言えブックオフで発見したりすると、あの店内の明るさと人の多さから
気を許して毎回立ち読みしてしまうのですけどね。
何だかんだ言って好きなんですよ。好きなんだけど・・・。
毎回帰り道で後悔するのだ・・・部屋帰って怖いんだもの。とほほ。


本作は「本当にあった怖い話」などにみられるような
日常の奇妙な出来事を綴ったオムニバス形式の短編集です。
先程、恐怖漫画として非常に高く評価をしましたが
しかし、この怖さは人を選ぶ気がします。
例えば普通の『ホラー漫画』や『怪談話』のように
起承転結がハッキリとある。オチがあるものではなく
新耳袋』のような、強いて言うならば「起」のみの構成なのです。

奇妙なモノ、幽霊とおぼしきモノが出てきたとして
すーっと人の後ろを通るのを見る。じっと立っているのを見る。
窓からこちらを覗いているのを見る。
それだけ。ただそれだけなのです。
それがいったい何だったのか、解明されることはありません。
そんな「正体不明」なままであるがゆえの恐怖。

そう、例えばとある道で幽霊に遭遇した。
しかしそこの道で少し前に交通事故があったことを後に知る。
そんな背景が分かっただけで、何だか安心出来ませんか?
幽霊である事に変わりないのに
「ソレ」は「未知なる恐怖の物」から「可哀想な人」に変わる。

しかし、この作品に、そんな逃げ道は用意されていない。


そんなわけで、スッキリとした読後感を求める人には向きません。
ただジワリ・・・と、不安だけが残る感覚。
読んでいる時よりも読んだ後、しばらく時間が経ってからの方が
より一層色の濃くなる。そんな恐怖。
カーテンの隙間、風呂蓋の中、街灯の届かない電柱の影
そして髪を洗う時目を瞑っている自分の背後・・・。
そういった怖さを求める人ならば絶対に「買い!!」です。
心よりお薦め致します!!

私はいくら安くなっていても、絶・対・に・買いませんけどねー・・・。


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posted by 麻吉 at 2006/05/29 12:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、「不安の種」はマンガとしても傑作ですね。そんなご遠慮せずにぜひお手元に一冊御取り置き下さい、次の日になると枕元で2冊になっているかもしれませんが(笑 
お邪魔しました
Posted by 通りすがられ at 2007年05月31日 11:29
U >通りすがられ様
U そんな怖い事をーーーー!!
U もう私などは次の日に枕元のこの本が裏表紙から表紙になってたってだけで
U きっとチビッてしまいますよ!!・゜・(ノД`)・゜・ウワーン
Posted by 麻吉@管理人 at 2007年06月01日 23:15
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