[MOVIE] 愛のコリーダ2000

愛のコリーダ 完全ノーカット版

愛のコリーダ2000
ポニーキャニオン (2004/01/21)


評価:★★★☆☆


Gyaoにて視聴。

昭和11年に実際に起きた猟奇殺人事件『阿部定事件』を題材とした作品。
1976年の日本公開時には、あまりの過激な内容から大幅修正カットがされ
裁判沙汰にまで発展したこの作品が
2000年にノーカットで、わずかなボカシのみの修正という
オリジナルに非常に近い状態で再編集されたのが
この『愛のコリーダ2000』であります。


『阿部定事件』と言えば
愛する男を殺し、その男性器を切り取り持ち去ったとして
非常に有名な事件ではありますが
そういえば、その「男性器を持ち去る」という部分だけが有名で
その殺すに至った経緯などは、私も知らないなーと思い
これを期に観て見たのでありました。

しかし、見たら見たで別のモヤモヤが残ってしまった。
いやだって、殺すに至る動機はもっと明確な物だと思っていたから。

例えば相手が自分のもとを去ろうとして突発的にとか
過激な性行為中の過失事故だとか。
そんな事ではなくて、いやそれらも含んだ色々な小さな積み重ねで。
二人は常に笑っていたけれど、でも表に出さずとも疲れていて。
それは自然な流れの末の、起こるべくして起きたような・・・。

ああでも!!それでも!!
殺してしまったら意味が無いじゃないか!!と思ってしまうのは
修羅場を経験したことの無い甘ちゃんの考えでしょうか。
残念ながら、定の気持ちに同意しかねる私がいます。


正直、定は吉蔵を愛していたのかも疑問に思うのです。
いや確実に愛してはいたのです。
しかしそれは「吉蔵という人間」。例えば顔が、性格が、というよりも
自分の異常なまでに貪欲な性の欲望を「キチガイ」などと思わずに
付き合ってくれて、更に満たしてくれる。
そんな「身体の相性」部分だけだったのではないかと。

吉蔵の性器を執拗に離さないで可愛がっていた行為も
吉蔵が好き→吉蔵の体の一部であるから性器も好き。ではなくて
吉蔵の性器が好き→持ち主である吉蔵が好き。という。

逆に吉蔵の定に対する想いは
SEXが好きだから定の要望に答えていたのではなくて
定が好きだから、定が望むように付き合ってあげていた
そんな気がするのです。
この差は、とってもとってもとっても大きいですよね。


それはお互いに初めて首を絞めた時、より一層強く感じられた事で。
吉蔵が定の首を絞めた時は
「お前が可哀想だ」と言ってすぐ止めたのに対して。
定が吉蔵の首を絞めた時は
その瞬間に受けた快感に溺れ、熱中し
もう頭には吉蔵の存在など消え去り
自分の体内にある吉蔵の身体の一部分のみに気持ちは向けられ。
あわや絞め殺しそうになる。

この差ですよ。


今まで阿部定に対しては「愛に生きた情熱の人」という
変な話「良い」イメージがあったのですが
どうもそれはちょっと違うかな・・・という気持ちになってしまいましたね。
むしろ「愛に生きた情熱の人」は吉蔵で。
いや本当に吉蔵はイイ男でした。粋だしね。
まあ奥さんがいて、愛人も作って。だったわけで
良いとばかりは言えないわけですが。


そんな私からしたら
酷い言い方をすると「自己中心的な女」だと思う阿部定嬢。
しかし、そんな彼女を支持する男性は事件当時かなりの数いたそうで
刑務所で服役中の定のもとへは、結婚申し込みの手紙がが400通以上届き
出所を心待ちにする人間が、弁当まで持参して
刑務所の門前で出待ちしていたりしたそうです。

この男を虜にする定の魅力はなんなのでしょう。
情熱的に惚れ抜いてくれるところ?性行為に貪欲なところ?
結構ハタ迷惑な女性だと思うのだけれど
むしろそこが良かったりするのか。
同年代の女としては、その辺り参考までに知っておきたい気がしますな。
ほっほほほ。


★参考記事
無限回廊 : 「阿部定事件」詳細
風太郎の部屋 : 現場写真・逮捕時の阿部定(グロテスク注意)

[ amazon詳細 : 『愛のコリーダ 完全ノーカット版』 ]
posted by 麻吉 at 2006/08/27 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | MOVIE / TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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