「闇金ウシジマくん (1)」 真鍋昌平

闇金ウシジマくん 1 (1) (ビッグコミックス)

闇金ウシジマくん (1)
真鍋 昌平 / 小学館(2004/07/30)


評価:★★★★☆


そこはトゴ(10日で5割)の超高金利で金を貸す
闇金融業者“カウカウファイナンス”。
調子の良い謳い文句のDM(ダイレクトメール)に騙されて
はたまた、他ではもう融資してもらえず渋々に
金に困った人間が、今日もドアを叩く。
そんな闇金融に手を出してしまった人間達と
カウカウファイナンスの若き社長、丑嶋(ウシジマ)くんと
そして従業員達が織り成す、ヒューマン・マネー・ドラマ。


なーんて書き方だと、ちょっとした人情話とかありそうですが
この世界を甘く見てはいけない。
描かれるのは血も涙も無く、とことん追い詰められ搾取される
闇金に関わってしまった人間達の転落風景。

しかしこれが不思議な事に、そんな非道な丑嶋達を見ても
「闇金って怖い!!」と思う事はあっても
「闇金は悪だ!!」と糾弾したい気持ちにはならないんですよ。
むしろ責めたくなるのは、お金を借りに行き、酷い目にあった客の方。
彼らは最終的に、目を背けたくなるような状況になってしまったりするのだけど
でもね、凄く残酷な言い方だけれど、皆“自業自得”なんだよ。
そこに同情の余地などまったく無い。


例えば3話目に登場するOLは、会社での自分の居場所を作る為
仲間に言われるままに高級なランチを食し、ブランド物を身に付け
好き好んでこんなにお金を使ってるんじゃない!!と嘆きながら金を借りる。
闇金ウシジマくん

そういう事ならば同情の余地はまだあるけれど
(いや正直言えば、この時点で十分馬鹿じゃないかと思うのだけど)
彼女は闇金に手を出した代償として
非常に辛い状況に身を置かなければならなくなったにも関わらず
「どうしよう・・・でもいいや頑張ってる自分へのご褒美だ!!」と
ブティックで9万のジャケットを買い、ブランド物のバックを買ってしまう。
もちろんその時、借金の返済は完了していない。

もうね、登場する負債者は、皆こんな感じなんですよ。
返済の為に辛い目にあっても、止められない。治らない。反省しない。
でも、そうだよねーと思う。現実はたぶんこの作品通りなんだよ。
人間ってそんなに簡単には変われない。
その容赦無い表現が、この作品の魅力なのかも。


そんなわけで、登場人物たちと似た境遇の人には
夢も希望も慰めも無い、ダメージの強い作品かも知れませんね。
その点私は「絶対に闇金でお金を借りるような事はしない!!」と
断言出来る自信があるので、娯楽として楽しめ・・・

あーでも、作中に登場したOLの彼氏みたいに
自分自身が闇金からお金を借りなくても、例えば家族が恋人が友人が
利用した事によって巻き込まれてしまう可能性も無いわけではなくて。
そう考えると、やっぱりちょっと怖いな。
ううう、私の友人知人達よ!!誰も闇金には絶対手を出さないでねー!!

あ、そうか。皆にこの漫画読ませて回れば良いのか。
それはちょっと名案かもしれないぞ!!


軽い気持ちでお金を借りてみようと思った事がある人、現在思ってる人を
やっぱやめよう!!と改心させるのによし。
闇金ってこんな風にお金を搾り取るのか!!とか
闇金も結構大変なんだな!!とか、この世界を勉強するもよし。
闇金ウシジマくん
って何の勉強だ!!

まー色々書きましたが
教訓にするとかそういう事はさて置いて
漫画作品として普通に楽しむだけでも十二分に面白いですので
興味を持った方は是非お手にとって見て下さい。
お勧めです!!


最後に余談。
この作品って、後味悪いと言われがちですけど
作中に登場したOLさんもフリーター君も
あの最終的な状況は、アレはアレで本人達は幸せそうだなと思った私は
もしかして楽観的過ぎかしら?
いやだって、同じ思想の仲間が出来たり、仕事らしい仕事を知ったり。良いじゃない。
なので私的には、本作はスッキリした後味だったんですよー

って、だからって、読んで気分悪くなったぞ!!って言われても
責任は取れませんからね!!!!


[ amason詳細 : 『闇金ウシジマくん (1)』 ]
posted by 麻吉 at 2008/04/24 20:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
トラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/94203397

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。