「シャトゥーン ヒグマの森」 増田 俊也

シャトゥーン ヒグマの森 (宝島SUGOI文庫) (宝島社文庫)

シャトゥーン ヒグマの森
増田 俊也 / 宝島社 (2007/2、文庫2009/6/5)


評価:★★★☆☆


「グロ好きだったよね」という理由で友達が貸してくれた作品。
そりゃ好きだけど、何かしらこの迫害感。


シャトゥーンとは冬眠に入るタイミングを逃してしまい
食料を探して雪山を徘徊しているヒグマの事。
飢えて、凶暴性が増し、家畜や人間を襲う、非情に危険な状態にあるヒグマだ。
神奈川県ほども広さのある北海道天塩研究林の中
猛禽類研究所・北ノ沢小屋に正月を共に過ごそうと集まった主人公達は
運悪くも、シャトゥーンに狙われる事となる。
電話も車もない。食料もない。外は吹雪。
小屋の外には人間の肉の味を覚えたヒグマが待ち構えている。
彼らはこの森から脱出する事が出来るだろうか・・・。


第5回「このミステリーがすごい!」で優秀賞を受賞しているとのことですが
ミステリー作品かと言われると「?」ですね。
どちらかと言えばサスペンス。
モンスターパニックや動物パニックものと言った方が正しいか。

とは言え、動物系恐怖作品は、小説も映画もあまり見た事がないもので
あんな感じという具体例が出てこないのですが
私の知識の範囲で言うならば
「13日の金曜日」のジェイソンがヒグマになった版か。
だからって危機感無くHとかしてるカップルが
真っ先に殺されるなんて事は無かったですけどね(笑)。


そんなわけで、ヒグマである。

漠然と「クマって怖い」という意識は誰にでもあると思うのですが
でも正直な話、この作品を渡されて「ヒグマに追われて怖い小説」と言われても
ピンとこないと言うか、あまり怖い感じがしなかった私。
死んだふりは流石に駄目でも、下手に刺激しなければ逃げられそうじゃないですか。
しかしそれは、ただ自分にヒグマの知識が無かったからだって事に
嫌ってほど気付かされましたよ・・・。
ヒグマ、マジ、ヤバイ。

本当、ビックリです。
とにかくスピードとかチカラとか身体能力がハンパない。
陸上の生き物として、そこまで能力持つ意味あるのか?ってくらい凄い。
更に頭脳戦も仕掛けてくるとかもー人間完敗。

しかし、ヒグマの本当の恐ろしさは
それら凄い能力の数々にではないのですよ・・・。
ヒグマの怖さ。それは性格!!
性格が凄い!!凄いっちゅーか“悪い”!!

自分が狩って、自分のモノだと認識した獲物は絶対に他人に渡さない。
回収された死体を取り戻しに、葬式会場に乱入してくるって
どんだけの独占欲じゃぁぁ!!

あと、すぐ息の根を止めてくれないとかもね。
一発バツーンでひと思いに殺してくれてだよ
ムシャムシャ食べられるならいいよ、いや良くないけど、まだいいよ。
なのに、1時間以上生きたままムシャムシャされるとかもー本当勘弁!!

なんて言いますかね、野生の動物と言うものは、紳士的っていうかさ
肉食なんだから動物を狩って食べるけど
でも必要以上に残酷な事はしないっていうか
なんか良くわからないけど、でもそういう、野生の気高さみたいなものが
あるイメージをもってたのですよ。
そんなもんは、私の甘ちゃんな考えだったって事か・・・。

ああ良く考えたら、ネコとかもネズミを弄んでから食べたりするもんね。
ああ・・・あー・・・(遠い目)。


そんなわけで、ヒグマがいかに恐ろしい動物であるかが分かる
とてもタメになる小説でありました。

うん、そう。
正直に言いますと、ハラハラドキドキはもちろんしたのだけれど
でも主人公達の逃げっぷりとか、戦いっぷりとか、展開とかよりも
ヒグマトリビアに「へー」と思い、間違った自然保護のあり方に「ふーむ」と思う
そんな事の方が多かったでした。
そうウンチク量が多かったんだよね。

でもそのウンチク。つまり知識が無かったら
ヒグマの怖さもここまで伝わらなかっただろうし。
だから無駄とも言えない。難しいところだな〜。


他色々思った事
・ギンコがあの小屋を襲ったのに、ちゃんと理由があったところは◎。
・友に言われたほどグロではなかった。
・最後が結構アッサリ。というかサックリ。余韻のあまりの無さにビックリ。
・ギンコとの昔のエピソードとかもっと活用しても良かったのではと思う。
・母は強しとは言え土佐薫強すぎぃぃぃぃ!!


友人には、この作品はあまり合わなかったらしく
貸してくれる時に「微妙だった」なんて言っていて
なのであまり期待せずに読んだからかもしれませんが
私にはなかなか面白く、一気に読めてしまいましたよ。
本当にグロテスクな描写が苦手だ、という人にはお勧めはしませんが
ハラハラしたい貴方にお勧め。
北海道に旅行に行く前に、読むと良いかもね・・・ニヤリ。


最後にちょっと余談。
本書を読み終わった後に本屋さんで漫画版『シャトゥーン~ヒグマの森~』を発見。
おお、漫画化されてるのかーと中をパラパラしてみたのですが
絵の感じは、この作品の雰囲気に合っていて、なかなか良かったです。
惜しむらくは、土佐昭の外見が私が思ってたよりも華奢だった事。
って、それただ自分の好みの話じゃん!!うん、でもそれ大事だから。


[ 作品詳細 : 「シャトゥーン ヒグマの森」 ]
posted by 麻吉 at 2009/09/09 02:55 | Comment(3) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「湘南人肉医」 大石 圭

湘南人肉医 (角川ホラー文庫)

湘南人肉医
大石 圭 / 角川書店(2003/11)


評価:★★☆☆☆


人間の頭が茹であがるには1時間かかる


整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手を持つと言われるほどの名医。
名声も財産も手に入れた彼だが、しかし幼い頃から満たされない感覚があった。
それは、食べても食べても襲われる猛烈な“飢餓感”。
ある日その飢餓感を満たす方法を彼は発見する。
痩身で訪れた女性患者の臀部から取り出した脂肪。
それを口にした時、彼はこの上ないエクスタシーと共に飢餓感が満たされたのだ。
この満足感を知ってしまった彼は、もう後戻り出来なかった・・・。


死人を恋う』や『飼育する男』に比べたら、とても面白く読めました。
あの最後の展開などはかなり好き。
しかしこーやっぱり、微妙だなーと思う部分が多々あった。


内容はスリリングなはずなのに、緊張もドキドキもしなかったのがまず1つ。
過去読んだ2作品にも感じたことなのですが
3作品目にして、なんとなく理由が見えてきましたよ。
それは・・・

大石氏の世界は、警察があまりにも働かなさ過ぎだからだよー!!

そう、どんな事しても捕まる気配が無いんだよ。
結構無茶な事してるのに、警察の“け”の字の気配もない。
今作では一応刑事が登場するにはするのだけれど全然アレだし。
作品内のニュースで警察は監視カメラに映った車100台強の映像を
全部調べるみたいなこと言ってたけど
物凄く目立つ黄色のボルボがカメラに映ってたはずなのに
結局警察来なかったし・・・

目立つと言えば、主人公の外見が地味で特徴の無いならばまだしも
身長180cmオーバーな上に130kgを超える巨漢で
更に一部の世界では知らない人はいないと言われるような有名人で。
そんな人間が、こそこそするわけでもなく
下手したら店員の印象に残るような事をして女性を口説いて
(例えば「あちらのお客様からです」と標的の女性にお酒をプレゼントするとか)
さらに自宅マンションの受付嬢に女性と部屋に上がるところを平気で見られてて
そんなのが何回もあって、でも逮捕されないって・・・

そりゃ警察無能過ぎでしょう!!
いや、警察を馬鹿にし過ぎでしょう大石先生!!

飼育する男』のあとがきで
自分の中の実現不可能な願望を小説として形にしてる的な事を書いていたので
警察に捕まるなんて考えたくないのかもしれないですけど
でも、何しても捕まんない世界じゃ、背徳でもなんでもないし
それじゃ緊迫感がなくて、つまんないって私は思うのだけどな。うーむ。


あと他に今作で気になった事は
食人や殺人の目的が、後半に向けてうやむやになっているように感じた事。

人の肉を食べる事が目的で、人を殺したいわけじゃない、仕方が無く。だったはずが
お金目的のあの女子高生にした事などは
むしろ殺人の行為自体を楽しんでるふしがあったと思うの。
あの展開だけ凄く違和感があった。
全ての女性を同じように仕留めていたら単調になってしまうから
少々特殊な手法を入れたのかもしれないけれど
でも、この作品の、あの主人公の思想とは合わない気がしてならなかったのですよ。
この作品ではない、別の作品で使えば良かったのにーって。

そう。そうそう。
なんかね、何て言うのかな。
その女子高生の殺害方法の事もそうなのだけれど
ストーリーの展開とか、設定とかを考え抜いて書いたのではなくて
お、これもいいんじゃないか?あれもこれもって
書いてる途中途中で思いついた事をそのまま入れちゃったみたいな
勿体無いから、とりあえず全部入れちゃえみたいな、そんな感じが全体的にしました。
子供の頃の特殊な思い出話とか特に。
そんなにいっぱいエピソード必要ないでしょって。
色々ありすぎて、逆にまとまりがなくなってた。
上手く分けたら、2〜3作品作れたのじゃないかしらって思うほど。
勿体無い。


あと、最後に微妙に思った要素をもう1つ。
前に読んだ2作品も同様
主人公の男達は必ず神奈川の海沿いの高級マンションや豪邸に住んでいて
お金持ちで優雅な生活を送っているの。
神奈川生まれ神奈川育ちで、三浦海岸も平塚も身近なものとして知っている私は
それらの景色を現実に知らない人よりも、よりリアルに物語を感じられるはずなのに
その変な高級感に違和感を感じたというか
それのせいで共感がもてないと言うか、何かシラケるというか・・・。
って、それってただの貧乏人のひがみじゃないか!?
そ、そうかもゴメン!!


うむ。
とまーそんなわけで批判ばかり書いてしまいましたけれど
でも始めに書いたように、あのラストは好きだし
スズランあたりのエピソードはお気に入りだし。
あとなぜか、主人公と病院スタッフとの軽快なやりとりが好きでした。
ってそれ本筋とあんまり関係ない(笑)。

あと、各章のタイトルと、各章の始めにある
過去に人間が人間を食した様々な歴史についての記述が
「へー」と思えてしまう内容で良かったです。
って、やっぱりそれ本筋と関係ない。

ちなみに各章のタイトルはこんな感じ。

第1章 人間の頭が茹であがるには1時間かかる
第2章 女性の体の中では上腕二頭筋がいちばんうまい
第3章 生き血は冷やしたほうが飲みやすい
第4章 人の肉は少し古いほうが味がいい
第5章 胎児は骨まで柔らかい
最終章 クリトリスの味は個体差が大きい

ね?思わず「へー」って思っちゃうでしょ?え?思わない?


実録書は別として、小説でカニバリズムを主題としたものを
他に読んだ事がないので(確か)比べる事は難しいですが
サスペンス的なものとか、驚愕の展開とか
あと意外にもグロテスクさと言いますか、スプラッター要素?もあまりないので
そういうモノを期待して読むと肩透かしを喰らう可能性があります。が。
ただただ“食人”に興味がある。という人にはお勧めできる・・・かなぁ・・・。
とりあえず登場する料理は、どれもとても美味しそうでしたよ。はっはっはっは。


☆関連記事☆
・「死人を恋う」 大石圭
・「飼育する男」 大石 圭

[ 作品詳細 : 「湘南人肉医」 ]
posted by 麻吉 at 2009/09/05 14:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「飼育する男」 大石 圭

飼育する男 (角川ホラー文庫)

飼育する男
大石 圭 / 角川書店 (2006/07)


評価:★☆☆☆☆


な、なんだこの読後感・・・
凄いビックリするくらい何も感情が浮かんでこないぞ。
それは、あまりにも感動して放心・・・なんて良い意味でのものではなくて
残念ながら悪い意味でのもの。
だって正直、ラストを読み終わって思った事がこれだもの

「ふーん・・・で?」

大石作品ファンの方には大変申し訳ないと思うのだが
でもさー。だってさー。


本作の内容は、題名の通り。
とある男がコレクションと称して美しい複数の女性を拉致監禁して
自分の言いなりになるように調教を施す。という非常にアレな内容。
大きな声では言えませんけど、こうグッとくる題材ではないですか!!

しかし、内容はまさに上記の通りで
つまり自分が期待していた通りのものであったはずなのに
物凄い拍子抜け感が・・・。

あのね、正直言って犯罪の実録書読んだ方が
よっぽどスリリングでいてグッとくる展開がある気がしましたよ。
って、それはちょっと問題発言ですけど。
でもそれほどこの作品にはヤマもオチもなく
ドキドキも、驚きも、感動も、笑いも、そうね気が滅入る事すらなかった。

以前何かの感想で「犯罪者の心理が知りたくてホラー小説読んでる」
みたいな事書きましたけど、この作品読んで気付きました。
淡々と、犯罪者の行動を追うだけじゃ、まったく面白くないって。
小説・・・なんだからさ・・・
何かしらのエンターテイメント要素はやっぱり必要だよ!!


あと本作で一番重要なのは“女性を調教する”という行為だと思うのですけど
その内容が凄く簡素で稚拙だった事も、肩透かしの原因の1つかと。

だって反抗的な態度取ったら無理やり押さえつけて陵辱するとか。
言う事聞かなかったらご飯与えないでおいて
空腹に耐えられなくなった女性が泣く泣く言う事聞くように仕向けるとか。
それでも駄目なら最終手段で焼印ジュー。
基本その3パターン。

そんな内容なので
女たちは隙あらば逃げようとしてるし、反撃しようとしてるしで
全然調教出来てないじゃん!!っていう・・・。
そもそも自分の飼い犬も訓練所にお願いして調教してもらってるし
アンタ調教の素質無いんだよ!!

完全なる飼育』見て出直してこーい!!


いやでも本当『完全なる飼育』みたいに
閉じ込めておかなくても、女の子自らの意思で自分を拉致した男から逃げず
反抗するどころか慕うまで至ってこそ調教であり飼育だよね。
『完全なる飼育』は実際にあった事件が題材なあたりが更に凄いところで。
まさに事実は小説より奇なり。


あと、読み終わってからふと思ったのだけれど
この無感動な淡々さは、物語の展開もそうですけど
この女性達を拉致監禁している、主人公であるところの男が
物凄く無感動な人間だからというのもあるかもしれないです。

読者というものは、やはり主人公の気持ちに同調するものだと思うし。
主人公が驚いたり感動したり涙したりしなかったら
読んでるこっちも淡々としちゃうよね。


あとあと、捕われている女性達や
もっとキーアイテムになってもおかしくない
娘や自分の母親も全然活用されていなかったりして!!
彼女らをもっとどうにかしたら、もっとなにか感動なり緊迫なりの
展開が出来たのじゃないかと思えてならないのですよ!!
ああ、勿体無い!!勿体無いことだよ!!


と、そんなわけで、私には合わない作品でした。残念。


そういえば同じく大石氏の作品『死人を恋う』も微妙な感想だったな。
相性良くないのかしら。
この方の作品のテーマは、どれも凄く好みなんだけどな・・・。
ハッ!!そう言えば『湘南人肉医 』買ってまだ読んでなかった!!
とりあえず結論出すのは、それを読んでからにしよう。うん。


☆関連記事☆
・「死人を恋う」 大石圭
・「湘南人肉医」 大石 圭

[ 作品詳細 : 「飼育する男」 ]
posted by 麻吉 at 2009/08/08 13:49 | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「屍蝋の街」 我孫子武丸

屍蝋の街

屍蝋の街
我孫子 武丸 / 双葉社 (1999/08、文庫2002/10)


評価:★★★★☆


我孫子先生!!ノッケから腐女子大歓喜な展開を持ってくるだなんて
そんなサービスは・・・有難う御座います!!ご馳走様でしたーっ!!


近未来ハードボイルドアクション作品としての面白さだけに留まらず
男性作家様が書いた一般向け作品でありながら、なぜかBL色濃厚。
尚且つそれが「オッサン(40歳)」と「少年(17歳)」で、片方ノンケの片思い。
と言う色んな意味で私のツボを刺激しまくりまくった
腐蝕の街』の続編作品であります!!!!

と、興奮にまかせてこのまま感想を書いてしまいたいところですが
ここはひとまずクールダウン。1つだけ警告しておきたい事があります。

本作『屍蝋』の感想を書くには、どうしても前作『腐蝕』のラストに関わる
重要な要素について触れなければなりません。
ですから『腐蝕』未読の方は、これ以上本文章を読み進めないで下さい。
だって。本当に。物凄く勿体無いから!!

まずは前作感想の“こちら”へ足を運んで頂き
そちらに先に興味を持って頂けたら幸いです。宜しくお願い致します!!


さーさて本題。

“ドク”に警戒しながらも、平穏な日常を取り戻しつつあった溝口とシンバ。
しかしそんな彼らに、暴徒と化したネットジャンキーたちが突然襲い掛かってきた!!
彼らが狙うは、賞金の掛けられた溝口とシンバの首。
そして溝口達の逃亡に手を貸した優しい人々の命!!
最悪なルールのこのゲームに、溝口達は翻弄され、追い詰められてゆく・・・。


はーもう、今回もハラハラドキドキしましたよーー!!

前回は姿の見えない亡霊のような敵との戦いで
その敵の謎に迫る頭脳戦的な内容でありましたが
今回の敵は、姿はあっても全体像が把握出来ないほど数が膨大。
それゆえ、誰が敵で誰が敵で無いかも分からず
さっき普通に道ですれ違った人間が、もしかしたら敵だったかもしれないという恐怖。
人目につかないよう行動しなくては
即座にジャンキーどもに情報は漏れ、餌食になってしまうけれど
でも、ひとつの場所でジッとしているわけにもいかない。
目指す黒幕の居場所が分かっていても、そこに辿り着けない焦繰感!!

更に更に、そんな形ある敵だけでなくて
要所要所で内なる敵(ドク)が溝口の体を乗っ取ろうと仕掛けてくるし。
溝口はこんな大変な時に目を怪我して一人で歩く事も出来なくなっちゃうし。
あーもう本当、どーなっちゃうんだよー!!って。
前作が「のんびり」だったと感じてしまうほどの疾走感でした。
うーん凄かった!!


そして・・・お待ちかねの萌え方面の内容ですが・・・。
これが・・・前作にも増して、もどかしい事になってましてー!!!!

前作ではシンバの切ない想いにキュンとさせられっ放しだったわけですけども
今回はなんと、溝口も苦悩するんですよー!!それがまたっ!!ジタバタ
もちろんシンバはシンバで、溝口に対する気持ちもそうだけども
今はもうネコ(男娼)は辞めたとは言え、やっていた過去は消せないわけで
その事に酷く苦しんだり・・・。

ああもう本当にさ!!シンバは生意気だけどこんなに一生懸命で
苦しいのに強がっちゃって、お姉さん読んでて切なくて仕方が無かったよ!!
だから、溝口は早くシンバを幸せにしてやれってんですよ!!
んもーお前ら早いとこくっついちまえよっ!!

いや・・・でもこう、このもどかしさが良いのか。
じゃあくっつかなくて良いか(ヒドイ!!)。

しかし、現実は・・・
その辺の事、あやふやなまま終わっちゃうんですけどね、これがまた!!
そんな状態で私達をほっぽり出すなんて・・・先生酷過ぎやしませんか!?
こんな終わり方じゃ納得いかんよ!!先生の馬鹿馬鹿ー!!・゜・(ノД`)・゜・

そんなわけで、滅茶苦茶面白かったけれど、★1個減点デス!!


・・・と、まぁここまでが
本作を読み終わった時点での素直な感想でありました。
さて、本作を読んでからどの位の月日が流れたでありましょうか。
最近になって、こんな情報が私の耳に入ってきたのです・・・

小説推理』でシリーズ第3段にあたる作品『禁忌の街』を連載。
更に今年の7月号で連載は無事終了。

マ・ジ・デ・ス・カーーーー!!??
いやだって『屍蝋』が発売されたの1999年ですよ。
『腐蝕』と『屍蝋』の間も4年も掛かってましたけども、でも今回は9年ですよ。
その間何の音沙汰も無しで。流石に“これ”は“これ”で終わりなのかと思うじゃない!!
それが・・・なんと・・・またこの二人に逢えるだなんて・・・。
先生、本当有難う御座いましたーーーーー!!・゜・(ノД`)・゜・バカナンテイッテゴメン


そんなわけで、続編があるとなれば話は別。
評価は満点“★5つ”!!にしようかとも思ったのですが
しかし本作を読んだ直後の素直な感想を尊重しまして
今回の評価は“★4つ”のままにしておきました。

だから、★が少なくても、それは面白くなかったと言うことではなくて
凄く面白いですから、前作『腐蝕』を読んだ人は絶対読んで下さいね!!

あと、昔、例えば本作を雑誌掲載時に、もしくは発売直後に読んだと言う皆様。
当時はまるでSFのように感じていた内容も
ネット環境が当時に比べ身近な物になった今読み返してみると
逃げられない、追い詰められる感は、より一層リアルに感じられる事でしょう。
私は実際怖く感じました。ネットは怖いね!!大好きだけど!!
なので、久々に再読してみては如何でしょうか?

兎にも角にも、色んな方面でお勧め作品。
是非、皆様に読んで頂きたい!!
そして皆で一緒に『禁忌の街』を心待ちにしましょうぞ!!


最後に余談。
早川君、結構好きだったから、あの展開はちょっと残念だったな・・・。
しかし、それより何よりおじいちゃん!!お医者さんのおじいちゃん!!
ああ、もうあああああぁぁ・゜・(ノД`)・゜・


[ amazon詳細 : 『屍蝋の街』 / 文庫『屍蝋の街』 ]



☆関連記事
「腐蝕の街」 我孫子武丸
「殺戮にいたる病」 我孫子武丸
「殺戮にいたる病」 我孫子武丸 ※再読
posted by 麻吉 at 2008/10/28 18:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「D‐ブリッジ・テープ」 沙藤一樹

D‐ブリッジ・テープ (角川ホラー文庫)

D‐ブリッジ・テープ
沙藤 一樹 / 角川書店 (1997/06、文庫1998/12)


評価:★☆☆☆☆


彼の叫びは、貴方の心に届くだろうか。


近未来の日本。
不法投棄のゴミで埋め尽くされた横浜ベイブリッジ、俗称“D-ブリッジ”で
1人の少年の死体と1本のカセットテープが発見された。
耳障りな雑音と、かすれた少年の声が収められたテープ。
会議室に集められた要人達の前で、今彼の告白が再生され始める・・・。


第4回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し
また角川ホラー文庫から出版されている作品なのですが
“ホラー”という分類とは少々違う気がしました。
本作にオバケや怪物、猟奇殺人犯といったモノは登場しません。
そこにあるのはゴミ山での少年の悲惨な生活風景。
ただ“生きる”ためだけに必死だった彼の切ないまでに壮絶な記録。

本作を知る切っ掛けとなったamazonの感想や他レビューサイトでも
採り上げているのは“怖さ”でも“グロテスクさ”でも無く“感動”で。
そしてほぼ全ての人々が絶賛されていて。


しかし・・・どうやらそれら感想を先に読んでしまったのが不味かったようです。
私は本作に過剰な期待を寄せ過ぎてしまった。結果。

私の琴線には触れてくるものはありませんでした。


いや、でも、うーん。期待のせいだけでもない。かも。です。たぶん。
いやいやだからってこの作品が駄目と言うのではなくて
駄目なのは私の方。私の人間性。
なんて、前振りをするなんてちょっと卑怯ですけど
でも私が読んで、正直に思った感想はこうだったのです。

「橋出りゃいいじゃん」

ゴメン!!本当にゴメンナサイ!!
いや一度は脱出を試みて、その時に酷い体験をしたからとか
足が不自由になって、容易く長距離の移動が出来なくなったからとか
そもそも幼かったからとか、分かります。分かるのですよ。
でも、もしこれが自分だったらと、そう考えた時
ちょっとずつ、ちょっとずつでも歩を進めて、それこそ這ってでも
その場所から離れる事を、都市へ向かう事をしていたのではないかと
そう思えてならないのですよ。
だってベイブリッジですよ。
大陸を横断して国境を越えるわけじゃない。

だから物凄く冷たい言い方をしてしまうけれど
それ、自分で選んだ道でしょう?と・・・

うーんいや、その言い方もちょっと違うか。
彼は好き好んでそこへ行ったのではないのだものね。
彼に落ち度は無い。完全な被害者なんだもの。
でも、そう分かっていても
橋から出ず、そこで生活する事を最終的に決断したのは君だ。と。
そんな冷めた目で見詰める事しか出来なかったのでした。

あーもう、そんな風にしか感じられない自分が嫌だ。本当に。


そんなわけで“感動”はしなかったのですが(重ね重ね申し訳無い)
それとは別な部分で少し興味深い事はあったのです。
それは“相原”という男の存在。

あ、ここからネタバレとまではいきませんが
少々内容に触れますので、未読の方はご注意頂きたいのですが

相原はこの悲しい少年のテープを私利の為に利用したわけですけども
彼は本当にこのテープをたまたま発見して
そして「これは使える」と思ったから利用しただけなのだろうか?と・・・

と、言うのも、相原について謎の部分が多く残ったままだと思うのですよ。
例えば会議室の女性二人が話していた“相原の姪”の話。
あれ、サラッと語られただけで、その後一切触れられる事無かったですけど
真実はどうだったのでしょうか。
例えばあれが真実だったとしたら、橋に捨てたのは相原という事になるけれど
でも相原は再開発を進めたい立場の人間で
希望通り再開発が行われて、そこでエリハが発見されたらマズイですよね・・・?
そう考えるとあの噂話は真実では無い・・・となるけど
じゃあわざわざあの噂話を挿入した作者の真意はなんだったのか。

あと、最後の“虫眼鏡と古新聞とガソリンによる仕掛け”も
私ははじめは、この場所を呪った少年が
こんな場所は消えてしまえばいいと考えて設置したものだと
そう解釈したのですけど、でも良く考えたらそんな事をしたら
折角誰かに聞いて欲しくて吹き込んだテープまで燃えてしまいますよね・・・?
何かの証拠を隠滅する為か、その場所の工事を執り行い易くする為に
相原が設置したと考える方が無難ではないのか・・・?

いやそもそもこの一連の出来事は全てが相原の計画なのでは・・・?

なんて。
何度読み返しても、そんな記述は無いので考え過ぎなのでしょうが。
でも凄く引っ掛かっているんです。
私は上っ面だけしか読めていなくて、もっと深い何かに気付いていないのではないかと。
・・・というか、もしかして気付いてないの私だけだったり・・・?
あ、有り得るかも!!


えー最後に。こんな感想を書いておいてなんですが
もし、本作に興味を持って、読む前にたまたまここに辿り着いてこれを読んでしまった
そんな方いらっしゃいましたら、私の感想など今すぐ忘れて
素直な気持ちで本作を手に取って読んでみて欲しいと思います。
貴方は少年の心に触れて、涙する事が出来るかもしれないから。

「虫」「痛み」「血」関係が苦手な方は十分ご注意下さいね。


[ amazon詳細 : 『D‐ブリッジ・テープ』 / 文庫『D‐ブリッジ・テープ』 ]
posted by 麻吉 at 2008/02/05 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「オーデュボンの祈り」 伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り
伊坂 幸太郎 / 新潮社 (2000/12、文庫2003/11)


評価:★★★★★(満点!!)


読後こんな幸福感に包まれる小説を私は他に知らない。


目を覚ますと、そこは見知らぬ島だった。
地図にも載っていない、150年もの間外部と交流を絶っている島“荻島”。

そこには少々風変わりな人々が生活をしていた。
反対の言葉しか口にしない画家。
身動きが取れないほど太り、同じ場所に座り続けている女性。
いつも道に寝そべり、地面に耳を押し当てている少女。
秩序として人を殺す事を許されている男。
そして未来を予知し、人語を操る事の出来る“カカシ”・・・。

ある夜、島で殺人事件が発生する。
カカシの優午が何者かにバラバラにされ、頭部を持ち去られたのだ。
犯人はいったい誰なのか?その目的は?
そして、未来を知る優午はなぜ、自らの危機を回避出来なかったのか・・・?


ああ、本当に素敵な作品でした。

謎が明らかになるにつれ、満ちてくるこの幸福感。
事件の首謀者の心理や動機が明らかになった時も
関係性など無いと思われていた事柄が徐々に収束していった時も
感じたのは「驚き」よりも「温かさ」で。
そして、最後の最後
彼の本当の“気持ち”が明かされた時の何とも言えない微笑ましさ。

笑える小説も、泣ける小説も、驚愕のラストが訪れる小説も
名作と思える作品は今まで色々読んできましたけれど
でもこんなに優しい余韻に浸る事が出来た作品は初めてです。


さてそんな気分になれたのには
物語の良さはもちろん、と言いますか8割方は物語のお陰なのですけど
登場人物が皆素敵なところも理由の一つではないかと。

皆風変わりなのだけど、とっても魅力的なんですもの。
本当、みーんな素敵で、みーんな好き(あ、城山と曽根川と以外ね)
そんな中で、あえて1人選ぶとするならば、そうだな「ウサギ」さんが1番好きかな。
どこがどう良かったのか聞かれると難しいのですけど
なんだか、彼女の店先でお話をしてみたいなーって凄く思ったんだ〜。

次点はゴールデンレトリバー似の「日比野」くん。
あ、侍っぽい雰囲気の警察官「小山田」も捨て難・・・
と言いますか、色々勘違いされやすい日比野をそっと見守ってる小山田。
って感じにこうね・・・ってゴメンナサイ!!でもだってさー!!

そう言えば「城山」は、折角濃ゆい設定のキャラクターだったのに
それほど活躍(?)する事も無く退場してしまったのが
この作品で唯一残念に思った事かも知れないです。
いや彼の事は好きじゃないですけど!!
でももっと物語に入り込んで来ても良かったかなと。うーん勿体無い。

そうそうそう言えば、城山も含め
結構美形揃いなんですよね登場人物!!特に男性陣がね!!ニシシ


あとこれは「幸福感」とは別で
私がとても良いなと思った部分の話なのですが。
こんなヘンテコな人々がいる、見知らぬ世界に迷い込んだ主人公。
ってまるで「不思議の国のアリス」みたいな“非現実的”な設定なのに
実はとても“現実的”なお話だってとこ。

“しゃべるカカシ”が登場する時点で
現実的ではないだろうと、言われてしまうかも知れませんが
これがまた、カカシである優午がしゃべったり考えたり出来るのも
“魔法”だとか、そんな事ではないんです。
もちろんカカシと言っておいて、実は人間とかロボット。なんて事でもない。
優午は木を十字に縛って頭部分が白い布で出来た、れっきとしたカカシ。
でも彼が話せるのに“科学的根拠”がそこにはあるのです。

まあ、それと同じ構造で作ったら本当にしゃべるかと言われたら
100%無理なのですけどね。
でもそういう“理屈”があるだけで、物語に“現実味”が帯びてくる。

この島が独特な発展をする事になった理由も同様。
実在する有名な人物が絡んでいたりして
だから、有り得ないけれど、でももしかしたら・・・と思わせてくれる。
ファンタジーではない。そう言うなれば、これは「偽史」。


そんなわけなので、私同様“偽史”好きさんに強くオススメしたい!!
それと、ばら撒かれた謎が最後に綺麗に収束する系の作品がお好きな方も是非!!

あと「幸せ」を連呼したので、始終ふわふわと幸せに満ちた物語が
展開するのかと思われてしまわれたかも知れませんが
実は胸糞が悪くなるような残虐行為の表現があったりするので、一応注意が必要です。
まあ大丈夫な範囲だとは思いますが。グロテスクではないのでね。


本当、とてもとても素敵な作品。
心からもっと沢山の方に読んでもらいたいなと思います。
ほんの少しでも興味を持たれた方は是非お手にとってみて下さい。
オススメです!!


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posted by 麻吉 at 2007/10/26 02:42 | Comment(6) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「グミ・チョコレート・パイン グミ編」 大槻ケンヂ

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

グミ・チョコレート・パイン グミ編
大槻 ケンヂ / 角川書店 (1993/08、文庫1999/07)


評価:★★★★☆


おばちゃんは君達のようなおバカな子が大好きだよー!!


若者の半分以上が聖子ちゃんカットとマッチヘアーであった時代。
思春期真っ只中。将来の事や今の自分の事。ただ漠然とした不安の中で
自分は周りの人間とは違うのだと、何か周囲が驚くような事が出来るはずだと
思う気持ちばかりが先走り、焦繰感にさいなまれながらも
しかし目の前に立ちはだかる性欲と言う名の欲望に負けてオナニー三昧な日々。
そんなオナニー、オナニー、ロック、映画、オナニーな毎日の賢三と
同志である仲間達が贈る、赤裸々青春狂想曲!!


筋肉少女帯大好き乙女でありながら
大槻氏の著書を拝見するのはこれが初めてであったのですが
凄く読みやすくて、面白くて。これはクセになりそうかも!!

まあ、お下品で軽いノリの文面であるので
その辺りで好き嫌いが分かれるところだろうとは思うのですが
しかしそのオチャラケた文章の中に
痛いくらいに正直な思春期特有の悩みと
そして侮れないほどに深い深い人生論が詰まっていて。
だから初めの数ページだけを読んで、本書を閉じてしまうのは
とてもとても勿体の無い事だ。

美甘子が言う「人生はグミチョコ遊びだ」という考え方は
ジンワリと私の中に染み込んで、とても深い所で記録されました。名言。


基本的には今現在、青春真っ只中にいる
悩める青少年たちへの応援歌たるべき作品であるのですが
しかし若者だけ、もしくは大槻氏のファンだけが読むのでは勿体無いです。

かつてそんな時期を体験し、乗り越えた男性の皆様。
特に聖子ちゃんやマッチの時代を、まさにリアルタイムで体験した
昭和40年代世代のオジサマ達に強くお薦めしたい。
きっと恥ずかしくも共感の嵐が吹き荒れる事でしょう。ふふ。

それにその位の年代の方々には
10代の子供がいてもおかしくないわけですよね。
であれば、かつての自分を懐かしむと共に、忘れていた気持ちを思い出して
今まで以上に我が子の想いが理解出来るようになるのではないかと。
時代は変わっても、悩みの根本って変わらないと思うから。
そんなわけで、子を持つ親の方々にも読んで頂きたいと思います。

で、読み終わったらそっと息子に手渡して・・・
ってそれは嫌か、子供からしたら。
特に母親から渡されたら凄い嫌だろうなー。わはははは。


実は本巻はまだ序章です。長い長いプロローグ。
彼等はこれからやっと動き出します。

それが成功するか失敗に終わるかは
この先続く『チョコ編』と『パイン編』で語られる事になるのですが
きっとそんな簡単に上手くはいかないでしょうね。
しかし七転八倒しながらも、読み終った時ハッピーな気分になれるような
そんな物語であると良いなーと
まだ続きを読んでいない私は思うのでありました。

さーて、続き買ってこなくちゃだわー!!


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posted by 麻吉 at 2007/09/13 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「風林火山 (前編)」 NHK出版

風林火山 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)

風林火山 (前編)
NHK出版 / 日本放送出版協会 (2006/12/20)


評価:★★★★★(満点!!)


この充実した内容で1000円はお買い得だろう。物凄ーく。


顔写真付きで分かり易い「人物相関図」。
アップ写真や名シーン写真盛り沢山の「配役紹介」。
勘助(内野聖陽)、晴信(市川亀治郎)、由布姫(柴本幸)、信虎(仲代達矢)
大井夫人(風吹ジュン)、三条夫人(池脇千鶴)、萩乃(浅田美代子)
板垣(千葉真一)、甘利(竜雷太)、禰々(桜井幸子)、真田(佐々木蔵之介)
忍芽(清水美砂)、寿桂尼(藤村志保)、今川(谷原章介)、北条(松井誠)、謙信(Gackt)
以上16人への「インタビュー」。
内野聖陽氏、市川亀治郎氏、仲代達也氏の3人による「座談会」。
裏話や舞台裏写真満載の「ロケ日記」。
勘助の歴代使用された眼帯や摩利支天などの「小道具紹介」。
1話から13話までの「あらすじ」。

そんなドラマ本編に関連した記事から
歴史的な文献を用いた、この時代についての「解説」や「豆知識」。
西暦と共にその年に晴信と勘助が何歳であったか書かれた「年表」。などなど。
年表などは特に興味深くて。だってこの二人、ドラマだと同年代みたいに見えるのに
実際はかなり年離れてたって。え!!そんなに!?って。面白い!!

そんな感じで、ドラマファンとして楽しめるだけでなく
知識まで深める事が出来る、非常に充実した一冊なのであります!!


あと本放送が後半に突入した今だからこそ、楽しめる内容とも言えるかも。
「ネタバレ」しなくてすむという事ももちろんですが
今はもうかなり貫禄がついてきた晴信の、まだぽよぽよとした「若殿」時代とか
今川も北条も、まだお髭の生えていない頃の写真でなんだか微笑ましかったり。
今はもう登場しない人達の姿もいっぱいあって懐かし嬉しかったり。

って、そうですよ!!おミツちゃんのソーキュートな笑顔がぁぁぁー!!
あー泣ける。この無垢な表情に泣けてしまうよ!!
おミツちゃんは本当に可愛かったな。大好きだった。大好きだったよ!!おミツちゃん!!

あとは禰々殿とかもね・・・あ!!信虎殿。信虎殿がっ!!
いやこれが凄いんですよ。懐かしいだけの話じゃないの!!
座談会からロケ日記から、もー全体的に信虎殿が、と言うか仲代さんが
めちゃくちゃキュートな笑顔をご披露あそばされていてーー!!'`ァ(;´Д`)'`ァ
役柄とは正反対なその可愛らしさ・・・ああ素敵だ!!素敵過ぎです仲代さん!!


そんな個人的な萌え要素はさておき、大絶賛で心よりお薦めの一冊ですが
しかし無理矢理難点を挙げるとするならば
読めば読むほどドラマを1話目から見直したくなってしまう。ってとこですかね・・・。
ってそれ難点じゃない?

私は歴史の知識が皆無の状態で本放送を見始めたもので。
誰がどこの人間とか敵とか味方とか君主とか配下とか、全然まったく分かっていなくて。
だから今、人物や人間関係をちゃんと理解した状態で読み返すと
いかに自分が物語を理解出来ていなかったかが、まざまざと分かるわけですよ。
勘助と雪斎殿が血縁だったとか。そんな話あったっけ!?って。全然覚えてないよ!!
だから今、知識がちゃんとある状態で1話目から見直したくて仕方が無いです。
ああ、1話目から録画しておくんだったー!!くそーう!!!!


そんなわけで、ほぼ全ページフルカラーで写真満載の情報満載。
これで1000円。ファンなら買いです。買って損は無い。むしろ買わなきゃ損!!
本当に心よりお薦め致します!!

ちなみに「後編」ももう発売されているのですが
そちらについてはまた別で感想書きますね。あっちは・・・いや皆まで言うまい。
もう少々お待ちをー。


あ、そうそう。最後に余談ですけども。
開いてすぐにある「相関図」。
武田家臣陣にはそれぞれ、例えば「筆頭家老」とか「譜代の重臣」なんていう
一言注釈が付いているのです。だのに、だというのに・・・
我が最愛の虎胤たんこと「原虎胤」氏だけ何の注釈も付いていないんですよー!!
ドラマ本編の出演状況といい、なぜこんな扱いですか虎胤たんは!!
一応「鬼美濃」なんて恐れられるくらい頑張った人物なんだからもっと優遇してやってー!!
って今更言っても遅いんですけどね・・・うわわわん!!


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☆関連記事
大河『風林火山』感想まとめ
posted by 麻吉 at 2007/07/26 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪」 佐藤友哉

水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社ノベルス)

水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪
佐藤 友哉 / 講談社 (2002/03、文庫2008/4)


評価:★★★☆☆


それは全てアナタのため、アナタを想って行った事。


その物語は異なる3つの世界によって構成されている。
ひとつは、今時の何事にも無気力で自意識ばかり過剰な18歳フリーター青年の物語。
ひとつは、不幸な少女を護り切れない己の非力さに苦悩する小学四年の少年の物語。
ひとつは、精神を病んだ長女に幽閉され、順に殺されるのを待つばかりの家族の物語。

それらは共通点どころか同じ世界だとは到底思えない物語達だ。
しかし言っておこう。ラスト、世界は完全に一つになる。
「鏡創士」の手によってさらけ出された真実の世界の姿は
きっと貴方が思った以上にクッキリと明確で、そして残酷であるだろう・・・。


大変失礼な話で恐縮なのですが
佐藤友哉氏の作品はもっと若い年代向けのものだという認識がありまして。
いや実際読んでみて、世代の違いから来る考え方の相違があって
やっぱり若い子向けだねーと改めて思ったわけなんですけども
でもそれは文章が稚拙とか、単純とか、面白く無いとか、そういう事では無くて。
グイグイと引き込むその話の持って行き方も、衝撃の結末も
面白かった。凄い面白かった。

でも。でもね。どうしても許容出来ない部分があって。

それは、簡単に人が死にすぎとか、無駄に四肢損壊しすぎとか
多大な損壊を受けている人間が、あまりにも痛みを感じていなさすぎとか
人に暴力を振るう事を、人が死ぬという事をあまりにもあっさりと書きすぎとか
簡単に人間の脳味噌いじくれちゃったりとかってどーなのとか
密室は別に必要無かったんじゃないかしらとか。とかとか。

それと登場する人間全てがあまりにも甘ったれちゃんで
全員を一列に並べて端からビンタ喰らわして説教たれたい気分になりました。

だってさ、それぞれがそれぞれそんな事になってしまったのは
全て「自業自得」の結果であって
それなのにグジグジと、尚且つ人のせいにしたりしてさ。あー鬱陶しい!!
もっとシャンとしろ!!逃げてんじゃねぇよ!!

もーね、年寄り特有の駄目な言葉だと分かっていながらも
心の底からこう思ってしまったの。
「これだから今時の若者はよー!!」って。
ああ・・・私はいつの間に、こんなガチガチに頭が固くて口煩い
嫌な大人になってしまったのかしらね。とほほ。


と、まぁ煩い事書きましたが
しかし冒頭に書いた通り、凄く面白かったの。それは真実。
このドキドキしながら先へ先へと読み進める感じ。
そしてラストのどんでん返しの大逆転!!本当に驚かされた。
ですから、そういった展開の作品がお好きな方には
是非お手に取ってみて欲しいと思います。お薦めです!!


あ、そうそう。少し気になったのですけども
作中で少し触れられた創士の家族や居候している伯父の事は
既発である『フリッカー式 』や『エナメルを塗った魂の比重』で
詳しく語られていたりするの?
何か色々ありそうだったのに、軽く触れられただけで終わってしまったから。
それともいわゆる「鏡家サーガ」を全て読まないと補完出来ないものなのか。
ああ気になるわ。気になるけど。どうしたものかなーむむむ。


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posted by 麻吉 at 2007/07/10 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「腐蝕の街」 我孫子武丸

腐蝕の街

腐蝕の街
我孫子 武丸 / 双葉社 (1995/11、文庫1999/2)


評価:★★★★★(満点!!)+★(萌え!!!!)


片思いネタ好き腐女子は読んどけ。とりあえず。


2024年。治安の悪化と共に荒廃した東京。
近年まれに見る残忍な連続殺人事件の犯人「ドク」の死刑が執行された。
しかしその三ヵ月後、再び事件をなぞるかのような殺人事件が発生する。
バラバラ死体の傍らには、彼を逮捕した刑事へ向けたメッセージが残されていた。
「ミゾグチへ オレは戻ってきた そのうちお前のオペもやってやる ドク」


ジャンル的には「クライム・ノベル(犯罪小説)」という事なのですが
安孫子氏お得意の本格推理やサイコホラーモノと言うよりも
近未来ハードボイルドアクション小説ではないかと。
なんて小説のジャンルに詳しくないので適当な事言ってますが。申し訳ない。

いやでも本当、『殺戮にいたる病』が「静けさ」と「陰湿さ」の作品であったら
本作は息つく暇も無いほどの「疾走」と「轟音」と「閃光」。まるで正反対で。
こんな激しいほどに「動的」な作品も書かれるのだと、驚かされました。
また2024年という近未来設定ゆえに
一種SF的な要素(未来の機器や生活習慣等)が登場するのですが
それがまた実にしっかりとしていて、違和感無く、すんなりと飲み込む事が出来て。
先生、SFもイケルクチですか・・・と本気で感服致しました。凄過ぎる!!


本作の素晴らしさは
そんな物語のスピード感や完成された世界観だけに留まらず。
いやむしろ、一番のお勧めポイントと言っても過言では無いのは
なんと言っても登場キャラクターの魅力の素晴らしさ!!

細かな脇役陣さえも魅力に溢れ(永野警視などはとても好きです。良い人だよう)
それぞれ非常にキャラが立っていて。
そしてそんな中、ズバ抜けて魅力的なのが主人公「溝口」と「シンバ」!!
彼らから目が離せなくなっている自分に気が付くのですよー!!

連続殺人犯を逮捕し、標的にされている警部補の溝口(40歳)。
スラムと化した区画(未来の上野近辺)に身を置き
正義感に溢れているわけでもなく、しかし見て見ぬふりも出来ない性格。
旧世代(20世紀生まれ世代)の人間で
つまり読者である私達と同じ時代を生きた経験を持つ人間であり
また新しい文化に疎いので、他の新世代の登場人物よりも親近感を感じられる。
変なところで頑固。オッサン。素敵(´∀`)モエ

ひょんな事から溝口の家に転がり込んできた少年。シンバ(15歳)。
少女と見まごうほどの極上の容姿とは裏腹に
大の大人を死に至らしめる事が可能なほどのナイフ捌きを身につけている。
それゆえ誰に媚びる事無く、単独でネコ(男娼)をし生計を立てていたのだが
性質の悪い連中に目をつけられ身を隠す事に。
高飛車。自信過剰。しかし子供らしい一面も。可愛ゆす(´∀`)モエ

本当にね。もうこの二人が・・・めちゃくちゃイイんですよー!!!!


えーと、えーと。あーすみません。
腐女子的発言になってしまうので、お嫌いな方は軽くスルーして頂きたいのですが。
完全にというか頑なに「ヘテロ(異性愛者)」を主張する溝口に対して
シンバが・・・切ないんですよぉぉぉー!!!!

これは腐女子フィルターによる私の脳内妄想ではなくて
本当に本文そのままに切ないんです!!
溝口の家に転がり込んだ時
「ここに客を連れ込むんじゃないぞ」と言われて傷ついたような表情をしたり
溝口との約束を破ってしまったと、ぽろぽろと涙をこぼしたり。
もう胸が締め付けられっ放しなわけですよ!!ううシンバー!!
こんな切ないBL小説は久し振りです・・・って
BL小説じゃないですから!!勘違いを招くような発言するな私!!

いやでも本当、BL好き腐女子さんは騙されたと思って読んでみて下さい。
むしろ読まないと損しますよ!!読め!!(命令)
そしてそんな要素関係無く、熱いハードボイルドモノとして。
はたまた死んだはずの人間から挑戦状が届くと言う謎モノとして。
男性も十分に楽しめる作品であります!!
長編小説なのに、きっと一気に読んでしまいますよ。それほど面白い。
是非是非!!胸を張ってお薦め致します!!


あ、そうそう。
本作は一応シリーズモノでして、続編が出版されています。その名も『屍蝋の街』。
それぞれ単体でも読めるようにはなっているのですが
しかし、両方読むつもりでしたら、絶対に順番を間違えないように気を付けましょう。
なぜかと言うと『屍蝋』のプロローグが、完全に『腐蝕』のネタバレだからです!!
これ読んでしまったら『腐蝕』の面白さ半減!!
本当ご注意下さいね!!


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posted by 麻吉 at 2007/05/09 23:02 | Comment(5) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「姉飼」 遠藤徹

姉飼

姉飼
遠藤 徹 / 角川書店 (2003/11、文庫2006/11)


評価:★★★☆☆


サディズムとマゾヒズム。貴方はこの作品にどちらを感じるだろうか・・・?


身体を串刺しにされ、凶暴に呻き暴れる“姉”に魅了された男 『姉飼』。
自分好みに設定した女の子を作リ出すことが出来る 『キューブ・ガールズ』。
人々を優しく見守っていたジャングルジムの話 『ジャングル・ジム』。
有力者の支配する孤島で起きた連続殺人事件 『妹の島』。
以上4作品収録の短編集。


発売当時、このインパクトのあるタイトルから
実姉あるいは義姉を「監禁」「調教」するような。そんな背徳的で淫靡で。
完全なる飼育』を連想させるような話なのだと勝手に想像していたのですが
これがまた、まったく予想と反しておりました。ちょっと残念。なんて。

それと本作は『日本ホラー小説大賞』を受賞した作品という事なのですが
「ホラー(恐怖)」小説かと言われると、少々首を傾げてしまいます。
全話を通して特に恐怖は感じなかった。
そこにあったのは、薄暗くてジメジメしてヌメヌメで臭くて不潔で不快な世界。


なんてそんな書き方をすると、イコール「嫌な作品」と思われてしまいそうですが
それは違うのです。そうでは無い。
むしろこの独特に狂った世界観がこの作品の魅力であり美点。
特に『姉飼』と『妹の島』の不気味さには感動を覚えたほどで。

日本にまだ闇や貧困や、そんな薄暗さがあった時代のような。
しかしあくまで似て非なる世界。パラレルワールド。
脂まみれになりながら脂で出来た神輿を担ぐ脂祭り。強烈な臭いを放つ蚊吸豚。
拳ほどの大きさのある蜂。人の顔に羽根が生えたように見える蛾。
そして串刺しにされてもなお暴れ続ける凶暴な姉・・・。

それらは完全に私達が暮らしている現実世界には存在していないモノで。
見た事も、触った事も、嗅いだ事も、聞いた事も無い。
だというのに、なぜかハッキリとその風景や造形が想像出来るのです。
濃密でまとわり付くような空気も、息が詰まりそうなほどに強烈な悪臭も。
ドロドロでブヨブヨでギトギトした感触も。
ライトに浮かび上がった不気味な羽根の生えた顔も・・・。

それはつまり、その世界を作り出す発想力の凄さも然る事ながら
表現力や記述力もまた素晴らしいという事で。
その才能は本物であるのではないかと。


が、しかし。しかしなのです。
ここまで濃密な世界を構築して、その世界に読者を引き込んでおきながら
肝心なストーリーが・・・今一歩・・・。
なんと言うか、美術監督としては非常に優秀で有能な人なのだけれど
キャラクターデザインや脚本に関しては未熟。そんな感じでしょうか。

だってですね、『妹の島』などは本当に物凄く勿体無いと思うのですよ。
この不気味さに加えて、まるで横溝正史の金田一シリーズを髣髴とさせるような
設定や要素や、謎の人物や刑事まで用意されていたのに
サクサクと、まるで作業のように人が死に
驚きも、余韻も、感心も、感動も、謎の解明もされる事無く終焉。あれ?ですよ。
『姉飼』はまだ主人公の一人称で、彼の気持ちに寄り添う事が出来たけれど
『妹の島』は誰の物語であったのかも・・・。

本当に、何度も言うようですが、ひたすらに勿体無いの一言!!
しかし本作は著者のデビュー作という事ですから
この先作品を重ね、熟練度が上昇したならばきっと
世界観はそのままに物語的にも素晴らしい作品が生み出されるであろうと。
そんな期待と共に、再びこの奇妙な世界と出会える事を楽しみにしております。


ちなみに、前に挙げた2作品とはまた雰囲気が違う。
明るくポップで優しい空気さえも漂ってきそうな
『ジャングル・ジム』と『キューブ・ガールズ』についてですが

『キューブ・ガールズ』は若い女の子独特の一人称の語り文に
少々取っ付き辛さはありつつも、その明るさゆえに訪れる絶望感は鮮烈で。
本気でゾクッとして、彼女の気持ちと同調して凄く悲しくなってしまいました。
「ストーリー」としては本作品群の中で一番好きかも。
我が侭を言えば、『姉飼』や『妹の島』と同じ本に収録するのでなくて
こういった近未来的作品だけでまとめた本として出版して欲しかったかな。
あまりにも雰囲気が違くて戸惑ってしまったので。

もう1つの作品『ジャングル・ジム』についてですが・・・。
大変申し訳無い事に、私の想像力では登場人物達をちゃんと画像化出来ませんでした・・・。
だってジャングルジムが女性とレストラン行ったりするんだよ!!そんなー!!


と、そんなわけで。世界観は文句無しの★5つの満点。しかし物語は★2つ。
総合で★3つという感想で御座いました。
さあ次作の『弁頭屋』はどうかなー・・・?


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posted by 麻吉 at 2007/04/18 22:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「初めてのお料理 基本とコツ」 伊藤玲子

初めてのお料理 基本とコツ

初めてのお料理 基本とコツ
伊藤 玲子 / 西東社 (2001/10)


評価:★★★★☆


買って良かった新生活助かり書籍、第一弾。


実家にいる時にお手伝いを何もしていませんでした。しかし!!
折角親元を離れて自活するのだから、自分で料理でもしてみようか。
そんな貴方を応援致します。


では皆様、まずはどうしましょうか。
レパートリーなど皆無なわけですから、一冊くらい料理本を買っておきますか。
本屋さんへ行くと分かりますが、改めて料理本コーナーを見てみると
その数は膨大。和風、洋風、中華風。はたまた100円で出来るレシピ集。
まああまり悩まず、好みの料理が載っていそうな物を買いましょう。
さて、では早速その本を片手に、料理開始!!!!

・・・料理、完成しましたか?

「料理本を見ながら作れば、誰にだって作れる」。
そんな考えは、少しでも料理の知識のある方
もしくは料理を甘く見ている超初心者の考えなのです!!


料理本とは親切そうに見えて、実は物凄く不親切なモノ。
確かに作り方は載っています。
しかしそれは「基礎を知っている」事を前提とした内容。

例えば「豆腐」を使った料理などしてみましょうか。
レシピにはいきなりこんな事が書かれています。

「豆腐を水切りしておきます」

簡単に言ってくれますけど、私はここで詰まりましたよ。
まあなんとなくは分かります。水分を抜くんですよね。
でもいったいどうやって・・・?
そういった「説明されない基本」が本当に沢山登場するのです。


鶏肉はスジをとり除き・・・
血抜きしておいたレバーを・・・
ゴボウはササガキで・・・
油揚げはさっと油抜きし・・・

小口切り、拍子木切り、さいの目切り、くし形切り、そぎ切り。
カボチャの、ピーマンの、えびの、イカの、アサリの下処理。
大根の千切りの方法。ゴボウの皮の処理方法。

そんな野菜の処理の仕方、お肉や魚の保存方法。
そういった今更人に聞けないような基礎の基礎を
写真付きで親切に解説してくれているのが
この本『初めてのお料理 基本とコツ』なのです!!


あくまで「基本」を押さえる事が目的の本ですので
本の半分はそういった説明に当てられ
レシピのページは他の本に比べたらとても少ないです。

しかし、炒めものから焼き魚。餃子。肉じゃが。ブリの照り焼き。
炊き込みご飯。味噌汁。豚汁。おすまし。シチューと
これさえ出来ていれば、正直お嫁に行っても恥ずかしくない。
そんな基本ばかりが57品目!!これは押さえておきたい女として!!


少し古い本ですが、そういった基本は変わらないもの。
料理本を買う前に、はたまた合わせてこの1冊。
「え?」と思った時のお助け本として是非お台所に置いてみて下さい。
本当に助かります。自炊歴もやっと数年になった私のイチオシ。
お薦めです!!


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posted by 麻吉 at 2007/04/02 22:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「殺戮にいたる病」 我孫子武丸 ※再読

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病
我孫子 武丸 / 講談社 (1996/11)


評価:★★★★☆ (※再読評価)


このような性的嗜好が顕在化する要因として、フロイト派では、幼少時に見た「眠っている母親の姿」に愛情を感じ、それが欲情へと変化するためであると考えられている。 (wiki「屍姦」より)


母の美しい寝姿に、子は人生を狂わされる。


同じくネクロフィリアを題材とした『死人を恋う』を読んで
久し振りに読み返したくなり再読。
今回は「物語に集中する」と言うよりも
前に読んだ時、自分はどこで騙されたのかを探り出すのに集中してしまい
以前感じたような猟奇さや、痛みを感じませんでした。

というか、当時は刃物を使って各部を切り取るシーンなどは
女として、もー胸元やお腹の辺りがムズムズすると言うか
こちらまで痛みを感じてしまい、気分が悪くなるほどであったのですけど
今回は「あれ?こんなにアッサリしてたっけ?」と拍子抜けするほど。
もっと猟奇的だった気がしたのだけど、再読ってそんなものかな。
いや、これを「アッサリ」だと感じるようになってしまった
自分がマズイのか。それか。それだな。

しかし、再読して改めて感じた事は
本作は異常性愛者の行動や思想のおぞましさによる「猟奇性」だけでなくて
警察や肉親がジワジワと犯人に近付いて行く緊迫感や
最後のどんでん返しを含め、小説として、エンターテイメントとして
素晴らしく読ませる作品だと思いました。良作!!


※この先ネタバレします、未読の方立ち入り禁止!!※


とにかくそんなわけで「間違い探し」をしてみたのですが
これがまた本当に巧妙で驚きました。

色々な行動が言葉が
そうれはもうハッキリと「犯人は息子では無い」事を指し示していて。
例えば雅子が息子を殺人者だと疑う切っ掛けとなった血付きの黒いゴミ袋。
彼女はそれを「息子の部屋のゴミ箱」から発見したわけですが
実際に犯人が捨てた場所は「台所のゴミ箱」で・・・。
こんな明確な違い。気付きそうなものなのに、なぜ気付かないかな私!!

もちろん初めて読んだ時、本作にこんな要素があるなんて知らなくて
ただ普通に「猟奇小説」として読んでいたからというのもありますが。
でも悔しいっ!!!!
恐ろしき「犯人=稔=息子」という思い込み。本当完敗。


そう言えば、読み返していて「これってどうなの?」と思った所も少々ありました。
それは稔を見たバーテンダーの「年齢は三十くらい」と言う証言。
稔は実際は43歳だったわけじゃないですか。
「30代」という表現であればまだしも
「30歳」と言うのは、いくら若作りでも流石に無理が無いですか?
わざわざ、そんなハッキリと年齢を出さなくても良かったのではと思うのです。
「老けた学生みたいな感じ」だけで良かったと思う。

あと、稔は一人目の被害者が通う大学に「助教授」として勤めていたんですよね
この子は一年生だったから、まだ彼の顔など知らなかったのだろうけど
しかし、自分を知る者が沢山いるかもしれない学食で
院生なんだよとかそんな嘘、つけるものかな?
自分大学行った事無いんでその辺良く分からないのですけど
でも結果を知っている状態で読んで、凄く引っ掛かった部分でした。


あ、あと。これは引っ掛かるとかではなくて、勝手に思った事ですけど
息子、死なせる必要は無かったんじゃないかなーって。
刺されたとしても意識不明で病院運ばれて
それで終わりで良かったんじゃないかって凄く思うのです。
だって、残されたお母さん。救われなさ過ぎるでしょう。
夫は異常殺人者として捕まって、義母も殺され、息子まで殺されて。
娘と二人残されて、あまりにも酷い。

確かにこの母親にも駄目な所はあって、罰は必要だったかもしれないけれど
でも、少しは救いがあっても良かったと思います。

いやでもこれで息子生き残ってたとしたら、このお母さん
改心するどころか、もっと異常に監視するようになってたかもですけどね・・・。
息子にとってはある意味幸せな結末か。
って、この作品で一番可哀想なのは息子だった事に今気付いた!!
うう・・・正義感もあって素晴らしい子だったのに・・・うう・・・。


あ、そうだ。最後に物凄い余談ですが。
前に読んだ時にはまったく気にならなかった、というか印象に薄かった
3人目の被害者の妹「かおる」。
彼女がめちゃくちゃ嫌な女でビックリしました!!(笑)
こんな子だった?もっと健気で良い子のイメージだったのに。
姉死してなお、姉のお気に入りなモノを奪おうとするその精神!!
仕事まで辞めて「姉の為に」なんて、元刑事さん落とすのが最大の目的じゃん!!
恐ろしい・・・恐ろしい娘だよ・・・。


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☆関連記事
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posted by 麻吉 at 2007/01/24 20:29 | Comment(6) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「死人を恋う」 大石圭

死人を恋う (光文社文庫)

死人を恋う
大石 圭 / 光文社(2005/9/8)


評価:★☆☆☆☆


ある死体愛好家の生活。


本当にそれ以上でもそれ以下でも無いお話でした。
スリルも驚きも特に無い。
そうか、人間ってそんなに早く傷んでしまうのか。
こういう趣味を持つと大変だねー。
そんな感想しか浮かんで来ませんでした。うーむ。

殺戮にいたる病』とまではいかなくとも
もう少し緊迫感や特別な展開が欲しかったと思う。

例えば警察が訪問してくるとか。
主人公はずっと引き篭もっている間、TVも新聞もネットもしていなくて。
自殺サイトへの書き込みやメールから
自分が特定されてしまう可能性がある事などまったく知らなかったはずで。
だからきっと、特に対策もとらずに普通に通信していたはずなので
その辺りから警察が介入してくる事も出来たし。
三人目の女性の元夫には、門前に止めた車を目撃されているのだから
そこから割り出されて事情聴取される。なんて展開も出来たはず。
いやむしろ、3人目を運び出してる最中に警察来ちゃった。くらいの
スリルが欲しかったと思う。

あ、遺体を車椅子に乗せて買い物に行く場面は、少しドキドキしましたが
しかし、道ですれ違う位ならまだしも
宝石店の店員さんや、エスカレーターで手伝ってくれた店員さんのように
しばらく時間を共にした人が、まったく微動だにしない「女性」を見て
不審に思わないのはいくらなんでもどーなのよ。と思いました。
重度に身体が不自由であっても、何かしら動くよね?


テーマや雰囲気はとても好みであっただけに
起伏無く、さらーっと終わってしまった展開が残念でなりません。


☆関連記事☆
・「飼育する男」 大石 圭
・「湘南人肉医」 大石 圭

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posted by 麻吉 at 2007/01/22 20:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「僕は天使の羽根を踏まない」 大塚英志

僕は天使の羽根を踏まない (徳間デュアル文庫)

僕は天使の羽根を踏まない
大塚 英志 / 徳間書店 (2003/11/15.文庫2005/10)


評価:★★★☆☆


かつて「輪廻転生」に憧れ、夢見、しかし選ばれる事の無かった少年少女達へ。


本作は漫画『魍魎戦記MADARA』(以下「摩陀羅」)の完結編に位置する物語です。


はじめて『摩陀羅』に出会ったのは
私が大塚氏が度々取り上げるところの14歳の時であり
そして本作の夏目エリスが14歳で「前世」という存在に傾倒したように
ぼくの地球を守って』(前世ブームの火付け役)を読んだのも同じ14歳の頃でした。

当時の私は「転生」という神秘的なものに憧れるほど純粋な子供では無かったし
自分の周りも妙に現実的な可愛くない子達揃いであったので
本気で「前世」なんて信じてはいなかったけれど
でも現実にあった「前世ブーム」を実際にその年に体験していた者として
この小説は当時の事を恥ずかしくも懐かしく思い出す、そんな物語でした。


と、そんな感傷にひたりつつ。

えーと、ここで正直に告白しておこうかと思いますが
『摩陀羅』を読んだと上に書きましたが
当時友人に借りて『摩陀羅・壱』を一度読んだきりで
他に派生する続編や外伝にはまったく手を出しておらず。
正直基本の『壱』の内容もうろ覚え。な私だったりします。はっはっは。
純粋な摩陀羅ファンの皆様申し訳ありません!!

それではなぜ、本作を読もうなどと思ったのか。と申しますと
大塚氏の作品群の1つである『多重人格探偵サイコ』に登場する
「犬彦」と「伏姫麒麟」という人物を知る為。そんな理由です。

この二人が、摩陀羅の登場人物と関係があると知ったのは最近の事で。
関係があるのなら読んでみなくてはいけないな。と思いつつ
しかし摩陀羅は漫画だけでなくて、物語は小説やドラマCDなどに派生していて
全て網羅するのは正直大変であったし
それに、どれが続編で、どれが外伝かなんて事は
真の摩陀羅ファンでないと、判別するのは困難な状態で。到底無理!!

そんな折に耳にしたのがこの本の存在だったわけです。
本作は「摩陀羅の完結篇」であり、「犬彦」と「麒麟」が登場する物語である。と。
それってもしかすると『サイコ』の二人の若かりし頃の話なんじゃないの!?

で、結論。
若い頃どころか、一世代前(前世)のお話でした!!
さかのぼり過ぎだ!!


しかしこの小説を読んでとりあえず色々分かってスッキリしました。

ちょっと間違ってるかもですが、ようするに
摩陀羅や犬彦や麒麟は108回転生する事が運命付けられていて
その108回目の最後の闘いを描いたのが『摩陀羅・転生編』であり
その最後の最後。締め括りの物語が『僕は天使の羽根を踏まない』であると。
そして彼らは運命の転生を終え
109回目に新しく生まれ落ちた物語が『天使篇』であり
その『天使篇』での犬彦と麒麟がいわゆる『サイコ』の2人であると。

はーはーはーなるほどね!!
つまり私が本当に読まなければいけなかったのは『天使篇』であったわけね!!
って『天使編』絶版してるじゃないかよーー!!ぬぉぉぉぉ!!
古本屋で根性入れてで探す・・・か・・・。



さて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが(前置きだったのか!?)
摩陀羅ファンで無く。しかし全然知らなくも無く。いらん知識は少々ある。
という非常に微妙な状態で本作を読んだので
なんというか純粋な感想は書けない気がしますが
とりあえず読んで素直に感じた事を書いておこうと思います。


本作は『摩陀羅』の知識が無くても十分面白く読む事は出来ましたが
しかしやはり少々説明不足な感は否めませんでした。
というか、説明がというより、何もかも全てがあっさりとし過ぎていた。
彼はこうなって、こっちの彼はこうなって。
ここで彼は彼を取り込んで、でこっちはこっちでこうなって。
こうなってこうなってこうなったんですよーはい終わり!!
みたいな。
感動のエピソードになりうる場面も放り出され、噛み締める暇さえ無かった。

転生に関わる重要人物は結構な人数がいて
完結篇と言うからには彼らを全て登場させて
尚且つ彼らがそれぞれがどうなったか、最期を描く必要があって。
それを一冊に詰め込まなければいけなかったのだから
仕方ないと言えば仕方ないのだけれど
でも、もっとジーンとしたかったし、もっとドキドキしたかった。

これはあの分厚い『バトル・ロワイアル』の小説を
たった2時間の映画に無理矢理詰め込んだせいで
せっかくのエピソードが希薄になり、薄っぺらい内容になってしまったのに似てる。
もったいないとしが言いようが無い。

あ、でもそれはもしかしたら、摩陀羅の知識がある人には
わざわざ語らなくても意味の通じる内容だったりしたのかな。
もしそうだったらちょっと悔しいよ。むむむ。

でもね。でもさ。
「ギー」「ココ」「ガク」の話が、もっとちゃんと読みたかったんだよ・・・。


あ、そう!!そうなのです!!
実は本作で「ギー」こと「在義一」がちょっと気になる存在になっていまして・・・。
大塚作品の事だからもしや・・・と思いちょっと調べたら
やっぱり本作だけでなく『東京ミカエル』にも登場しているらしいじゃないですか!!
もう大塚作品は『昭和偽史三部作』と『サイコ関連』で手一杯なのに
この上『封鎖都市三部作』にまで手出したら・・・。

でもすごく気になっているんです。
作中に「それが少年連続射殺魔事件の真実だった」みたいな文章がありまして。
って事はどこかでこの事件の事が語られてるって事じゃないですか。
それって『摩陀羅』?『東京ミカエル』?
もう全制覇するっきゃないじゃないか!!もー!!んもー!!


大塚氏の罠に掛かり過ぎだと自分で分かってる。
分かってるんですけどね・・・・。とほほほほほほ。


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posted by 麻吉 at 2006/11/20 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「遺品整理屋は見た!」 吉田太一

遺品整理屋は見た!

遺品整理屋は見た!
吉田 太一 / 扶桑社 (2006/9/26)


評価:★★★★☆


それはすぐ隣に存在し、自分がそうなる可能性だってあるのだけど
でも普段身近に感じる事が無くて、他人事と思っている事。
『死』

年齢であったり、病気などで徐々に迫り来るのであれば
周りの人間も、本人も、心の準備や身の回りの処理も出来るでしょうが
人の死は突然訪れる事も多い。
私だってこの文章を打ち込んでいるこの瞬間に
突然脳溢血で倒れて死ぬかもしれない。

実家住まいならばすぐ発見されるでしょうが
ここは賃貸のアパート。一人暮らし。近所付き合いはまったく無い。
両親への連絡も1ヶ月や2ヶ月に1度のペース。
さて、私の死体はいつ発見されるのだろうか・・・?


一人暮らしをしはじめて
そういう事を考えた事が無いわけではないけれど
しかしこの本を読んで本気で考えて、そして思い知らされました。
わたし、今ここで死んだら、物凄い迷惑を両親にかける事になるんだわ。と。


本作は「遺品整理、遺品処理」を専門とした業者の社長さんが
日々経験するお仕事の中でも印象的だった事柄を綴ったBLOGを
さらに厳選して書籍化したものです。


「遺品整理、遺品処理」とだけ聞くと
正直なんでもないお仕事のように感じますが、それは大きな間違い!!
考えてもみて下さい。
普通にただ荷物が残っていて、それを遺族が引き取るだけなら
わざわざ業者さんに依頼する必要はないのです。

まるでゴミ屋敷のようになっていてまともに歩く事も出来ない部屋。
いたる所に血が飛び散った凄惨な部屋。
遺体の発見が遅れて異臭やシミや虫のわいた部屋・・・。
それらを綺麗にし、消臭を施し、人が住める状態に戻す。
それがこの方々のお仕事なのです。


本作を読んでいて、本当に強く感じた事は
賃貸の集合住宅で死んで、発見が遅れると
遺族の人間に本当に物凄く迷惑がかかるんだな・・・という事。
電車での人身事故は賠償金が大変な事になるとは良く聞きますけど
金銭面ではそこまでいかずとも、かかる迷惑は本当に甚大。

例えばアパート住まいで発見が遅れ、異臭が蔓延したとしましょう。

本来ならば同情され、優しくされるべき親族の方々。
しかし現場に訪れた彼らを待ち受けているのは「非難の言葉」。

遅いじゃないか!早くしてくれよ。みんな迷惑しているんだから!
吐き気がしてメシも食えない!
メシどころか、こっちは部屋でじっともしてられない!
病気になりそうだ!完全に臭わないようにしてくれよ!

それらは現場に到着した業者の人達が投げかけられた言葉だけれど
しかしそれよりも前に到着していた遺族の方々が
どんな言葉を浴びせられたかは想像に容易い。


突然知らされた身内の死に、動揺しているところへ
追い討ちをかけるように攻め立てられる事となる遺族の人々。
ひどい・・・と思うが、しかいいざ自分がその状態に置かれたら
私だって「迷惑だ」って思ってしまうかもしれない。

そしてこれは別のお話に出てくる管理人さんの方なのですが
そういった事件があった事で、立ち退く住人が続出。
ご近所からのクレームや噂も広がり、今後の入居者の見込みも・・・。
そう、管理人さんだって死活問題なのだ。
「迷惑だ」と思う管理人さんを誰も攻める事は出来ない。


突然死や事故死であれば、どうする事も出来ないけれど
自殺で亡くなられた方はきっと
自分が行った行為で、親族や大家さんがその後どんな目にあうかだなんて
考えもしなかったでしょうね。
私だってこの本を読むまでは
そんな大変な事になるとは知らなかったのだから・・・。



そうそう、あともう1つ。「怖っ!!」と思ったこと。
私も含めオタク属性の皆様は、よく友人と言い合ったりしませんか?
私が死んだら○○にあるダンボール、親に気付かれる前に処分して!!なんて。
親には見せられない内容の同人誌・・・自分が描いた恥ずかしい原稿・・・。
そんな物が詰まったブラックボックス。ええええ、私にも御座います。
あと、今物凄く部屋が散らかってましてね・・・その惨状を見られるのもね・・・。

しかし今自分が死んだら、確実に親に見られます。
それだけならまだしも、こういう業者さんにも見られるですよ!!イヤー!!

そんな「人に見られたくない趣味」を持っていた方のお部屋のお話も登場。
いや同人誌なんて可愛いもんだわ・・・な内容なのですが
でもそのお話は、一緒に部屋に訪れた遺族の方の言葉が本当に素敵で
本作に登場するお話の中で、一番好きなお話になりました。

いやでも、この亡くなられた当人が自分だったらと思うと・・・
やっぱり見られたくないよ・・・ね・・・(;Д;)トホホ



なんだか「小難しい」「気難しい」本であるような感想を書いてしまいましたが
不謹慎ながら「面白い」と思える、気軽に読める内容です。
遺体は登場しませんが、蛆虫などの描写がありますので
全ての方にお薦め!!とも言い難いのですが
しかし世の一人暮らしをしている皆様は、知っておいて損は無いと思う。
いや、読んでおいた方が良いと思う。うん、必読デスヨ!!


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posted by 麻吉 at 2006/10/19 22:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[雑誌] BRUTUS(ブルータス) 2006年 8/15号

BRUTUS (ブルータス) 2006年 8/15号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2006年 8/15号
マガジンハウス (2006/08/01)


評価:★★★★☆


今話題沸騰中の「伊藤若冲」特集号であります。

伊藤若冲とは江戸時代の画家。
非常に精密で写実的、そして鮮やかな色彩で動植物を描く事で有名で
2000年に行われた「没後200年」の展覧会を皮切りに爆発的ブームが起こり
今年はまた各地で展覧会が開催される事から
TVや雑誌などで数多く取り上げられ、第二次ブームが到来しているのであります。

なんて偉そうに書いてますが
何を隠そう私も今年好きになったぺーぺー組であります。へへ。


しかし若冲氏の絵を初めて見たのは、もう少し前の話。
宇多田ヒカルのPV集『SINGLE CLIP COLLECTION+ Vol.3』に収録されていた
「SAKURAドロップス」が初めての若冲体験でした。

この雑誌表紙も飾っております「鳥獣花木図屏風」の象さんが
CG化され、ゆっくりと左右に頭を振るシーンがあって。
その姿がとても印象的で。凄く記憶に残っていて。

しかしその当時は若冲の事などまったく知らなかったし
まさか江戸時代に書かれた絵だっただなんて露とも思っていなかったから。
いやだって。皆さんだって「鳥獣花木図屏風」を初めて見て
こんなドット割りされて、抽象的で、簡略化された可愛らしい象さんが
江戸時代の物だなんて思えますか?
もう絶対に近代アートだと思いましたよ私は。

で、それはそれで特に話は進展する事無く月日は流れ。
つい先日見ましたTVの若冲特集。
あの素晴らしい鶏の絵や、可憐な花の絵に「うわぁー」と心奪われて。
凄い!!凄い!!と思っていたら
突如登場しました見覚えのある象さん!!「ええええー!!」ですよ。
もうそれが決定打。完全にノックアウト。

そしてまたここに一人、若冲ファンが誕生してしまったのでありました・・・。


で、この雑誌ですが(前置き長過ぎだ)
紫陽花双鶏図」の鶏さんの顔超ドアップと
鳥獣花木図屏風」の超特大ポスター大のアップ写真が掲載されていて
それだけでもう迷う事無く購入。お買い上げ。

若冲作品をこう顔を極限まで近づけて
鼻先擦り付ける位の勢いで見入ってみたいと常々思っていただけに
一筆一筆、元の生地の糸目までも見えるくらいにアップで写された
「紫陽花双鶏図」にもう感動でした。
いやもう本当に凄い。アップになればなるほど精密である事がわかる。
色がはみ出したりとか、適当に塗られた部分なんて全然無い!!
ああ・・・凄いよ・・・。

傑作中の傑作「動植綵絵」も全作品掲載されているのですが
これは画像が小さいです。ああ、これもアップで見たい!!
って、画集じゃないんだから、それは無理な話か。
うう、やはり画集買っちゃおうかな・・・。


正直に欲望を言えば『伊藤若冲大全』が欲しいところですが
¥39,900もするんですよ!!高い!!高いよ!!
いやでも大型版で398ページもあって198作品全てをオールカラーで・・・
とか言われちゃったらねーしょうがないよねー・・・。

やはり『目をみはる伊藤若冲の「動植綵絵」』あたりが無難かな。
とりあえず入門としてじっくり見てみたいのは『動植綵絵』だし。
B5変型128pで値段も¥1,995だなんて、なんとお手頃プライス!!
買うならこれだな。


そう言えば、今回ご紹介しました雑誌には
若冲の人生をすごろく風に描いた可愛い絵が掲載されていまして。
これを描いたのは「山口晃」さんという方なのですが
この方の絵もとても素敵なんですよ〜!!
墨で描かれた精密さの中に、可愛さとユーモアまでもが存在して。大好き。

ちなみに画集も発売されていて
欲しい欲しいとは思っていたのですが
山口晃作品集』¥2,940
・・・って若冲の画集より高いよ!!煤i゜Д゜)ガーン!!


[ amazon詳細 : 『BRUTUS (ブルータス) 2006年 8/15号』 ]



☆関連記事
[TOPIC] 「若冲と江戸絵画」展
posted by 麻吉 at 2006/08/18 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ZOO(1)」SO-far そ・ふぁー/陽だまりの詩/ZOO 乙一

ZOO〈1〉 (集英社文庫)

ZOO〈1〉
乙一 / 集英社 (2006/05)


映画化もされた、乙一氏の代表作の文庫版。
文庫化にあたり、内容が2冊に分けられています。本作には
「カザリとヨーコ」「SEVEN ROOMS」「SO-far そ・ふぁー」「陽だまりの詩」「ZOO」
の5作が収録。

それぞれの物語に感想を書きたかったので
今回は2回に分けて。
「カザリとヨーコ」と「SEVEN ROOMS」の感想は こちら



「SO-far そ・ふぁー」 評価:★★★☆☆

ある日突然、不思議な事が起きた。
母には父の、父には母の姿が見えないと言うのだ。
ボクにはちゃんと二人の姿が見え、声が聞こえているのに。
その日からボクは、二人の間に入り、言葉を中継することを始めた。

なんでそんなに天邪鬼なのかと
自分を小一時間問い詰めたいところですが
「カザリとヨーコ」で何も驚く展開が無かった事に不満だったくせに
本作での最後に迎える出来事に「そんな展開はいらねーよ!!」
と思ってしまいました(ヒ、ヒドイ)。

だって、その終盤へ向かうまでの物語の空気が凄く良かったのだもの。
確かに最後にはこの不思議さの意味が
解明されるのであろうとは思っていたわけですけど
でも、そんな不思議な中でも、淡く、優しく、暖かく時間は流れていて
淡い光が差し込み、風に揺れるカーテン
真っ白な壁のリビングと、そこに置かれたソファーが目に浮かぶようだった。

むしろそのままで良いとさえ思えていたのです。
不完全な家族だけれど、でもこのままでも幸せだと。
こんな展開で、その空気が一瞬で消え去ってしまったのが
悔しくて仕方が無かった。

醜い心。醜い行為。でもそれこそが現実。リアルなんだよな・・・。



「陽だまりの詩」 評価:★★★☆☆

私は彼の手により作り出されたロボット。
病に侵された彼を看取り、埋葬する為だけに作り出された。
知識はあるが、感情の無い私に彼は課題を出す。
「僕を正しく埋葬するために、きみには『死』を学んでほしい」。

それは意図的にむしろ作戦としてそうしていたのだと思うのです。
作られたばかりのロボットの稚拙さを表現したかったのだと。
しかし、その文章の語尾が全て
「だった。」「した。」になっている事に耐えられなかった!!
これ以上は無いほどに読み難くて、物語にまったく没頭できなかった。
「死とは何か」という、心に迫る素敵なテーマであったのに。
世界観も、空気も素敵だったのに。あーもう勿体無い!!

かつて『アルジャーノンに花束を』で
手術をする前の知能が低い時は文章が「ひらがな」で
知能が上昇するにつれて、難しい漢字や語句が増えてゆく。
そんな方法で、主人公の成長と衰退を表現していた事があって。
この時も「ひらがな」と間違いだらけの文章は読むのが大変で
正直苦痛に思うほどだったのですが
しかし、その状態はそれほど長くは続かなかったし
その後の変化の凄さに、感嘆したのを覚えているのですが。
今回の場合は、終わり間際まで、ほぼずーっとそのままで
変化も目を見張る程ではなく・・・。

もしこれが私の勝手な思い込みで
「そんな戦略など盛り込んでいないよ」と言うのだとしたら
ただ単に文章が稚拙だって事になっちゃうじゃないですか。
それも・・・どうなの?

あ、あとオチに繋がる布石も、分かり安すぎだったと思うな・・・。

それでもなぜ★3つかと言えば、物語に広がる空気が良かったから。
澄んでいて、綺麗で、温かだったから。
あ、なんだか「SO-far そ・ふぁー」と同じ事言ってますね。
でも本当にこの2作品は、物語の雰囲気が極上であっただけに
オチだとか言葉尻だとか、そんな小さな事で世界観が壊れて。
凄く勿体無かったと思ったのでした。



「ZOO」 評価:★★★★☆

朝、郵便受けを覗くと、そこには毎日一枚の写真が入っている。
彼女の死体の写真。彼女が腐ってゆく過程を撮った写真。
はじめ彼女の姿をしていたものが、今では面影も無い。
誰が、何の為にこの写真を?

この作品。実はこれまでの物語の中で
一番共感出来るお話でした。
そんな事書くと「頭大丈夫か?」とか思われてしまいそうですが(苦笑)。

警察に自首をしなくてはと思う気持ちと、でも行きたくないという葛藤。
毎日毎日、決心をする為に同じ行動は繰り返され
その度に決心をするのだけれど、でも実行に移される事は無い。
警察に行こうと思う気持ちも嘘ではないし。
だけどやっぱり行きたくなくて。
最後に決心を鈍らせる物を配置したのは、彼の心の弱さ。
「それじゃしょうがないよね」なんて、自分に言い聞かせて。

この彼の行動はさすがに極端ですけど
でも自分で分かっていて、でも自分に言い聞かせるように
自分に演技することってありますよね。
私なんかは、物凄く理屈っぽい人間なんで、本当に良くある。

例えば、今度の休日には絶対に出掛けようと決めていて
でも当日になったら出掛けたくなくなってしまった。
本当は疲れているから、ただ面倒になったからという理由なのに
天気のせいにしてみたりする。
「雨振ってるじゃん。今日はやめとくかー」なんて。
わざわざ声に出して言ってみたりする。
そして最後の切り札は「別に急ぎの用事じゃないし、来週でいいや」。
これが何週間も繰り返されたりするのだ。
出掛けたいと思う気持ちも本当。面倒だと思う気持ちも本当。
出不精なもんで。はっはっは。

その嘘を、例えば誰か一緒に行く人がいて
その人に対してつくならまだしも、相手は自分なんだよね。
それが本当の理由でないと分かっているのに。

この話を読んで、その行為がいかに馬鹿げているか痛感しました。
まさに「人の振り見て我が振り直せ」だ。
ああでも。そう思ってもやっぱり。
思わずやってしまうのだろうな・・・。弱い自分。うう。

他にも本作の良いところは
こんなに暗く、狂った世界であるのに
最後に明るい未来が開ける所。いや明るくは無いか。
でも永遠に続くかと思われた迷宮から脱出が出来たのだから
これはハッピーエンドだ。
自力での脱出だったら、もっと良かったのですけどね。


[ amazon詳細 : 『ZOO〈1〉』 ]



☆関連記事
「ZOO(1)」乙一 カザリとヨーコ/SEVEN ROOMS

「夏と花火と私の死体」 乙一
「GOTH」 大岩ケンヂ/乙一
posted by 麻吉 at 2006/08/09 21:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ZOO(1)」カザリとヨーコ/SEVEN ROOMS 乙一

ZOO〈1〉 (集英社文庫)

ZOO〈1〉
乙一 / 集英社 (2006/05)


映画化もされた、乙一氏の代表作の文庫版。
文庫化にあたり、内容が2冊に分けられています。本作には
「カザリとヨーコ」「SEVEN ROOMS」「SO-far そ・ふぁー」「陽だまりの詩」「ZOO」
の5作が収録。

それぞれの物語に感想を書きたかったので
今回は2回に分けて。
「SO-far そ・ふぁー」「陽だまりの詩」「ZOO」の感想は こちら



■ 「カザリとヨーコ」 評価:★★☆☆☆

私はヨーコ。カザリは双子の妹。
父親はいない。母親はハツラツとした妹のカザリを盲目的に可愛がり
私には虐待を繰り返す。

例えばなぜ母親がここまでヨーコを虐待するのか
そんな説明は特に無い。しかし、そこが逆に思わせぶりで。
何かある、何か秘密が絶対にあると
謎が隠されていて、最後にアッと驚かせてくれるのだと。
ドキドキしながら読んでいたら・・・。

「へ?これで終わり?」

それが正直に感じた感想でした。

しかしそれは自分が勝手に深読みしたのが悪いのであって
よく考えたら、この話がサスペンスだなんて
どこにも書かれていないんですよね。
この主人公ヨーコの青春物語(?)という風に読んだなら
ちゃんと感情移入も出来て
最後ももっと「頑張れ!!」って応援出来たかもしれない。

そう、この物語を面白いと思うかどうかは
ヨーコに感情移入できるかどうかにかかっている気がする。

私は感情移入出来ませんでした。
本作はヨーコの一人称で語られる物語であるというのに
ヨーコはあまりにも無感動で、怖さや辛さが伝わって来なかった。
いや、気持ちや考えが、まったく書かれていないわけではないのですよ
でも「私も○○したかった」などと呟いていても
実のところはそんな事どうでも良いように思っているような。

それは文章が淡々とし過ぎているせいなのかな。
そう言えば『夏と花火と私の死体』でも感じた事だ。

そう。文章に感情が無いんだ。



「SEVEN ROOMS」 評価:★★★★★(満点!!)

「ぼく」が目を覚ますと、そこは窓も無い真四角の箱状の部屋だった。
傍らには姉の姿。二人は何者かに頭を殴られ
気絶をしている間にここに連れて来られたのだ。
部屋には天井から下がる裸電球と
中央に一直線に汚水が流れる溝。
そして唯一の出入り口である鉄扉は中からは開かない。
ここはどこ?ぼくたちはどうなってしまうの?

本作も「カザリとヨーコ」同様に、
部屋について、犯人がなぜこのような行為に至ったかは説明されない。
しかし、どこが違うのだろうか
相変わらず「ぼく」の一人称で、淡々と紡がれる物語。
そして相変わらず、彼の心情は伝わってこないというのに
その異様な部屋の造形は鮮明に脳裏に浮かび。
そして、他に登場する人物の気持ちが痛いくらいに伝わってきたのだ。

あの人の想いも、あの人の想いも。
そしてお姉さんの想いも。

少しの想像の余地を残して、物語は終焉の時を迎える。
その後の展開によっては極上のハッピーエンドにもなりうるのだろうが
しかし、だぶんきっと完全なるハッピーエンドにはならないと
誰もがそう感じただろう。
人によっては最低の終わり方だと思ったかもしれない。
しかし私は目頭が熱くなりながらも
両手でガッツポーズを作り「いよっしゃー!!」と叫びたかった。
「ざまーみろ!!」と言ってやりたかった。
たぶん彼女の気持ちに同化したのだと思う。

勝者による歓喜の笑いが、頭から離れない。


[ amazon詳細 : 『ZOO〈1〉』 ]



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「ZOO(1)」乙一 SO-far そ・ふぁー/陽だまりの詩/ZOO

「夏と花火と私の死体」 乙一
「GOTH」 大岩ケンヂ/乙一
posted by 麻吉 at 2006/08/08 23:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[雑誌] 食楽 2006年 09月号

食楽 2006年 09月号 [雑誌]

食楽 2006年 09月号
徳間書店 (2006/07/29)


評価:★★★★☆


ここ数日、昨日書いた『おせん9巻』掲載のぶっかけ素麺に
ハマりにハマって、そればっかり食べてるような状況のところに
こんな雑誌の表紙が飛び込んで来ましたよ。

「冷たい麺」食べ歩き

うおー!!ジタバタジタバタ
今まで『食楽』だなんて、気に留めたことも無かったのに
「冷やしラーメン」「冷やし中華」「冷やしうどん」「変わり麺」。
中を見てみると、これまた涼しげで美味しそうな写真がいっぱい!!
我慢ならず、即レジ直行。


あーもう、どれも美味しそうなこと!!
特に『大喜』の「冷やしとりそば」。
ガラスの涼しげな容器に透明なスープが・・・ぶるぶる。
『大喜』は凄く有名店だけど、行った事無いんだよなー近所なんだけどな。
これを期に行ってみるか!!
う、でも一日30食限定・・・無理かも・・・。

うおお、『ひるがお』の「冷たい厚岸あさりの塩そば」も美味しそう!!
あさり大好きなんですよおー!!
うう、でもこちらも20食限定か・・・その上場所は環七。さらに無理だ。ぐ。


ちなみに、この雑誌。お店紹介だけでなくて
各種冷し麺のレシピも付いていて。
この「トマトのすり流し風つけめん」なんて
材料も特殊な物は無いし、簡単そうだし、なにより美味しそう!!
これはやってみなければですよ!!


今回の特集は「冷たい麺」だけでなくて、他にも
「自慢のマイカレー」「深夜ご飯の旨い店」なんかがあって
どれも私好みのネタばかり。うっふふふ

あ、でも「深夜〜」に紹介されているお店は
麻布、恵比寿、六本木、広尾ばっかりなんだよな〜。
あまり踏み込まない地域だ。

でも中に、老舗の家庭料理のお店があって
なんと早朝5:00までやってるという凄いお店で。
こちらも六本木なんですけど、ここは行ってみたいかも!!
だってカウンターにいる料理人のおじいちゃんが素敵・・・(そこか!!)
17:00から営業しているそうなのですが
でもどうせなら、始発待ちな時間に訪れてみたいですよね。
う、でも六本木で夜更かしなんて・・・そんな予定はまったく無いわ・・・。


[ amazon詳細 : 雑誌『食楽』 ]



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posted by 麻吉 at 2006/08/07 21:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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