「ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!」 押切 蓮介

ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!

ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!
押切 蓮介 / 太田出版(2006/10/14)


評価:★★★☆☆


まだ押切蓮介氏の作品を知らなかった
そう、おばけに対してピュアな気持ちを持っていたあの頃・・・(突然どうした)
本屋さんにズラリと並んだ漫画本の背表紙を
何の気なしに眺めていた私の目に飛び込んできたのは
今まで見た事も無いような強烈極まりないタイトルでした・・・

「ドヒー!」て!!「ペンペン殴る」てーーー!!

そりゃとりあえず手にとって見てみるでしょうよ!!
で、表紙の怖いんだか怖くないんだか
ギャグなんだかギャグじゃないんだか分からない絵を見て
中身もどんなんだか気になって、開いて見ちゃうでしょうよ!!
で、開いてすぐの表題作を読んで、あまりの衝撃に
一目で惚れて即レジに持って行っちゃうでしょうよっ!!

それが、押切漫画と私の出会いだったのでありました・・・。


前置きが長い。


さて、そんなわけで
後に『でろでろ』にも手を出して、完全に押切作品の虜となる私の
初押切体験がこの作品だったのであります。

結構古い作品から現在の作品まで、13作品収録されている短編集で
相変わらずの爆裂オバケギャグ漫画!!と言いたいところですが
本作はちょっとだけ毛色が違います。
いや毛色の違う作品“も”入っている。

あのね、本気でちょっと怖かったりするの。
あと意味が分からねー!!と言うかなんじゃそりゃー!!と言うか
えーと、そう、シュール!!シュールなお話も満載。
つか3分の1がシュール。
そのシュールな作品は面白いのかと言われると
正直微妙ではあるのですけど・・・
でもっ!!そんなシュール作品は別にして
面白い作品があるのですよ!!お勧めしたいのですよ!!


まずはなんと言っても
はじめにも書いた表題作「ドヒー!おばけが僕をペンペン殴る!」!!
おばけ女から語られた真実は、まさに目からウロコ

ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!
「アナタは幽霊になれば人を呪い殺したり祟ったりする事ができると思ってるの?」

ああ確かにその通りだわーーー!!


そして次に大好きなのは「コタツオバケ」!!
これは古い作品でどちらかと言えばシュールな内容ですけど
姉さんの最強さにもーメロメロ!!
お姉さん最高です!!貴女にまたお会いしたいですよー!!


そして1作品だけ毛色の違う「かげろうの日々」。
その後『ミスミソウ』で開花する“静”もしくは“闇”押切作品の
原点と言っても過言ではないかと思える内容です。

20090621-2.jpg

ああ、こう言うお話も好きだ・・・。

この3作品だけでも、買って良かったと思えます。いや本当に。


そんなわけで、収録されている作品全てを力いっぱいお勧め!!
とは言い辛いのですけども、でも薦めずにはおれません。
押切ファンで、まだ未読の方は是非読んでみて下さい!!
押切初体験の方には・・・うーんあまり向かないかな・・・
やっぱり『でろでろ』辺りから入るのが無難じゃないでしょうか。
って自分はこれが初体験で、ハマったくせにね!!


最後に余談。
シリアスホラーな『かげろうの日々』はさておいて
たぶんジャンルとしてはギャグに入るはずの
『4444』と『真剣10代しゃべらね場』が個人的には凄く怖いです・・・。
『4444』はあの電話ボックスを覗き込む幽霊の“目”。
『真剣10代』は精神的に。
怖くないですか?怖いの私だけかしら。おかしいな〜。


☆関連過去記事☆
・「でろでろ (1)」 押切蓮介

[ 作品詳細 : 「ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!」 ]
posted by 麻吉 at 2009/06/21 17:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[MOVIE] レッドクリフ part I

レッドクリフ

レッドクリフ part I


評価:★★★★☆


まさか「Part1」で赤壁の戦いがまったく始まらないとはなっ!!


と言う事で、見て参りました『レッドクリフ』。

私は三国志オタクではありますが
“夏侯惇”好きの“魏”贔屓な人間でありまして。ゆえに
三国志好きさんなら言わずとも分かって頂けると思いますが
この作品にはまっっったく興味が沸かず。
むしろ「なんでよりによって赤壁なんだよコノヤロウ!!」
位の事思っていたのです。が。
知人が連れて行ってくれるって言うから〜(何様だ)。

で、観て一番衝撃だったのが一番最初に書いた件だったのですけども(笑)
それはさておき、面白かったか、面白くなかったかを率直に言うと

面白かった!!悔しいけどー!!!!

むーん、だってさ!!
分かってた事だけど夏侯惇は出ないし、曹操様はあんなだし。
あと、大きな声では言えないけど私アンチ諸葛亮だし!!
(だって諸葛亮って人気あり過ぎるんだもの!!)
今回なんて特に澄ました顔して扇ファサファサさせてるだけなのに
主役扱いでー!!無駄にアップ多いしー!!
なのに面白かったの。もー悔しいったらっ!!


ちなみに、一番の主役は多分周瑜なのですけど
前半に長坂の戦いがあり、後半でやっと蜀と呉の話になるので
なんとなく蜀側の方がメインな感じで。
諸葛亮だけでなく、関羽や張飛や趙雲も大大大活躍でしたしね。
あ・・・そんな彼らの君主であるところの劉備さんはと言うと・・・
ビックリするほど影が薄かったです・・・。

どのくらい影が薄かったかと言いますとね
三国志の事まったく知らないけれど、本映画見るのは2度目な知人に
「劉備がさ・・・」と言ったら「え?誰それ?」と言ったくらい(笑)。
でも、登場シーンが少ないわりに、美味しい所持っていってる感じだったので
劉備好きさんは御心配無く。
とっても可愛らしかったですよ。ふふふ。お楽しみに。

あ、可愛い担当と言えば
個人的には張飛も可愛いキャラでした。いや見た目じゃなくてね(笑)。
どんな作品でも張飛は無鉄砲な末の弟って感じで描かれていて
今作品もそのままなのですけど、なんか良かったです。
あの張飛は好きだ〜。

あと、魯粛もカワイコちゃんでした。お猿さんみたいで。好き。ふふ。

可愛い担当と言うか、綺麗どころとして女性陣はと言うと
CMなどでは小喬役のリン・チーリン嬢が前面に出てますけども
個人的に尚香役のヴィッキー・チャオが
この作品のメインヒロインだったなと思いました!!
凄いプリティーなんですよ孫尚香!!本当可愛かった〜!!
お転婆さが最高でした。次回作での活躍も期待します!!


ああ、そうね、ついでに曹操様の事も語っておく?
ただの助兵衛オヤジのバカ殿な表現で最高でしたっ!!(半怒)

あ、いや助兵衛オヤジなのは合ってますが(ヒドイ)
でもさ!!小喬手に入れたい為“だけ”の戦いだったみたいな解釈は
流石にどーなのかとっーーー!!!!!!
いやまあ小喬手に入れたいって思ってたのは本当なので
強く否定も出来ないですけど・・・
って事は、アレ?この人物像史実に忠実?

あと、すっごい独裁で、友達も、信頼出来る有能な部下もいない
みたいな事言われてましたけど、そんな事ないやい!!
曹操様にだって挙兵した時から行動を共にしている
夏侯惇を筆頭とした四天王がいるんだい!!

あ、そう言えば。公式HPを見たら
曹操軍のところにちゃっかり「夏侯惇」の文字があったのですけど
登場したのは“夏侯雋”とかいう誰やねんな人物で
夏侯惇でも夏侯淵でも無かったじゃないかー!!
むう、眼帯してなかったから、あれは夏侯淵モデルの架空人物だったのか?
とも思ったけど、それだったら夏侯淵でいいじゃん!!なんで架空人物?

架空人物と言えば、中村獅童演ずる“甘興”もですよ!!
夏侯雋はチョイ役だったからまだ良いですけど
甘興は凄くいっぱい登場してたし、ちゃんと武勇を披露するシーンまであったのに
なんでわざわざ架空の人物にしなくちゃなんなかったの!?
“海賊上がり”って、それって“甘寧”じゃん!!甘寧でいいじゃん!!

はあはあ、いや別に甘寧ファンではないので
そこまで熱くならなくて良いのですが
でもさ、わざわざ架空の人物登場させる必要無いじゃんってさ。

スマン。三国オタなもんで煩い事言って。


でもね、こんな思わずブチブチ言っちゃってますけど
全体的に見たら非常に良い作品だったのですよ。

と言うか、戦のシーンがスンバラシかった!!
特に「八卦の陣」のシーンは鳥肌モノの素晴らしさで!!

盾で迷路のような道を作って閉じ込めて、盾の下や隙間から攻撃したり
(足元切られたりするの痛そうだったな・・・(;Д;))
行き止まりの道が開いたと思ったら
牛追い祭りで狭い道に牛が放たれるかの如く
それぞれの道々に関羽や張飛や趙雲が放たれて
バッタバッタと、まさに一騎当千。無双乱舞な戦いっぷりを披露して。
魏軍がケチョンケチョンにされてるわけだから
クソー!!とも思いましたけど、でもあれは凄かった!!

まーそれぞれの武将の技披露シーンがそれぞれに長くて
「君らが強いのはわかったよ!!もー!!」と
後半食傷気味になったのはここだけの話ですけどね。

でもあの「八卦の陣」のシーンは、そんな武将達の事を抜きにしても
一般兵達のの統率の取れた動きが凄くて。
あのシーンを観るだけでも価値はあると思う。
戦略ゲームなどで例えば“鶴翼の陣”とか、そういう“陣形”の名を聞くと
思わずニヤっとしてしまう人にはタマランと思いますよ。ふふふ。


えーそんなわけで
物語が始まる時、簡単な三国志についての説明があるにはありますが
まったく知識が無いと理解するのはちょっと難しいと思います。
知人も1回じゃちょっと良く分かんなかったと言ってましたし。
しかし逆に、少しでも三国志を知っているのならば、観て損無しデス!!

お勧めするの、やっぱり何だか悔しいのだけど
この戦闘の迫力は、是非大画面で。
そして来年4月放映予定の続編を、一緒に心待ちにしましょうぞー!!

・・・半年後か・・・待つの長いな・・・。


★レッドクリフ公式HP : http://redcliff.jp/index.html
posted by 麻吉 at 2008/11/25 02:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | MOVIE / TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「(ニコ) (1)」 タカハシマコ

(ニコ) 1 (ドラゴンコミックス)

(ニコ) 1
タカハシマコ / 角川書店(2004/01/30)


評価:★★★☆☆


ずっとそうして来たでしょ?自分を殺してるつもりで相手を殺して来たでしょ?


“ニコ”はとても髪の長い少女の形をしている「何か」。
“ニコ”からメールが届いた子は、さらわれてしまうと言う。
“ニコ”は斧を持って追いかけて来て、しかも100mを3秒で走ると言う。
そう、それは小学生や中学生なら誰もが知っているが、しかし誰も見た事が無い
一昔前の「トイレの花子さん」のような都市伝説の一つだ。
しかし、彼女は本当に存在していた。
そして問題を抱えた少年少女の前に現れて・・・。


可愛らしい絵柄なので、少女漫画かなと思ったら
連載していた雑誌が『月刊ドラゴンエイジ』と言う事なので
大きいお友達向けの作品であった・・・。

しかし、いわゆる“萌え”作品ではありません。
子供の頃特有の痛々しさ。イジメ、リストカット、引き篭り・・・。
そういった悩みを抱えた少年少女達がニコと出会う事で展開する
オムニバス形式の短編集であります。

なのでどちらかと言えば大きいお兄さん達よりも
その年代の子供達が読んだ方が面白いのではないかと思うのだけど
でもこの本って、大きさからして“大人コミック”コーナーに置かれてますよね。
中学生はまだしも、小学生の手元には届いていないだろうなー。
むう勿体無い事だ。


いくら題材がヘビーでも
この淡い線の絵から、優しく甘い内容だと思われてしまいそうですが
そんな事は無いです。内容は相当重苦しい。

(ニコ)

そう、例えばニコは天使で
悩める少年少女達を救ってくれてハッピーエンドv
なんて可愛らしい話ではないのだ。

むしろ「アナタは被害者面してるけれど、でもアナタに非は無かったの?」
そう彼女達は問いかけてくる。

(ニコ)

ドキッとする。

学生時代の事なんて遥か昔の事で、もう他人事だけれど
でも“短絡的”で“他罰的”で“自己中心的”で
“尊大な自己と卑屈な自己”が“併存”していながらそれを“否認”する気持ち。
そういう人間の嫌な部分は、今の私の中にも確実にあって。
だからかな、ドキッとせずにはいられなかった。


んーまーでも、はっきり言って“中二病”な内容以外の何物でもないので
好き嫌いは分かれると思いますし
私もズズィーとは入り込む事は出来なかったのですけどね。

でもそういう“イタさ”だけが売りではなくて
こうなんて言ったら良いか「起承転結」の「転」の部分とでも言いますか。
話が一転して、ハッとさせられる展開があったり。
あと、ニコの存在の設定もなかなかに面白く。
だから中二的だからという理由だけで嫌いになれない
なかなかに曲者な作品なのでありました。


そんな良作ですが、ちょっと勿体無いなと思った事が一つ。

3話目から4話目にかけて
“ニコ”の正体が明らかとなる話が挿入されているのですが
こんな早い段階で明かされてしまうのは、早急ではなかったかなーと。
ニコってなんなんだろう。と言う読者の興味を
もっと持たせたままにしておいて欲しかったなーと。
せめて1巻の終盤に収録されてたら良かったと思うの。

む、そう言えば。
『(ニコ)』の2巻って見掛けた事ないのだけど
もしかしてまだ発売されてない・・・?

いや噂では当時発生した児童殺傷事件を連想される描写があったとかで
発売が見送られた・・・って事でしたが
でも、それから結構時間経ってますし
そろそろ出ててもおかしくないと思ったのだけど・・・。

そういう世間が煩く言うような理由だと、いつまで経っても出し難いのかな。
それとも今更出すのもなって感じか?有り得る。有り得るぞ!!

このままいつも通り、するするするーと終わるのか。
それとも何かしら大きな“まとめ”の物語が最後に来て締めるのか。
凄い気になるじゃないですか。なってるんですよ。
ですから、今からでも全然遅くないですから発売して下さい。
角川書店様、宜しくお願いしますですよー!!


えーそんなわけで。
実際に同じような悩みを抱えた少年少女達の
参考になったり、解決の糸口になるかどうかまでは分かりません。
しかし、少なからず心に響くものはあると思います。
探し辛かったり、買い辛かったりするかもしれないけれど
見付けたらちょっと気にして欲しいと思う。
頑張れ小中学生達!!


[ amazon詳細 : 『(ニコ) 1』 ]


■■ 追記 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

完全版発売されましたね!!

(ニコ) 1 完全版 (アクションコミックス) (ニコ) 2 完全版 (アクションコミックス)

全2巻。
パラパラと中身を確認しましたが、2巻が全初収録作品なのは当たり前として
1巻にも旧1巻全話+1話新作が収録されておりまして
つまり2巻だけでなく、1巻も買い変えろと・・・先生のイケズー!!・゜・(ノД`)・゜・


[ amazon詳細 : 『(ニコ) 1 完全版』 / 『(ニコ) 2 完全版』 ]
posted by 麻吉 at 2008/11/07 01:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「魍魎の匣 (1)」 志水アキ/京極夏彦

魍魎の匣 1 (1) (怪COMIC)

魍魎の匣 (1)
志水アキ 京極夏彦 / 角川書店(2007/12)


評価:★★★★☆


匣の娘もにつこり笑つて「ほう、」と云つた。ああ、生きてゐる。


ある夜、一人の少女が電車に轢かれた。
頭部以外の身体全てが重症。少女は懇意の外科医の下に運び込まれ治療を受けるが
多くの人間がいるその集中治療室から、忽然と姿を消してしまった!!
巨大な“箱”の様な医学研究所から消えてしまった少女。
同じ頃都内で発生したバラバラ殺人事件の被害者の足が入っていた鉄製の“箱”。
“筥”を崇拝する宗教。夢物語のような“匣”の娘。
箱(はこ)、筥(はこ)、匣(はこ)・・・。
全ての謎は匣の中に・・・。


本作は1995年に発表された京極夏彦著『魍魎の匣』の完全画像化作品です。
原作『魍魎の匣』は・・・なんてわざわざ説明する必要も無いほど有名な作品ですよね。
斯く言う私も既読済み。そして大大大好きな作品の1つであります。

さて、そんな大好き作品が漫画化されるとあっては
チェックしないわけにはいきませんですよっ!!と鼻息も荒く手にした本作。
いくら、いつも素晴らしい作画をされる志水先生とて
手を抜いたユルイ作画なんてしようもんなら容赦しませんぞ!!てなもんで
こう自分の中で、かなりハードルを上げて挑んでみたわけなのですが
そんな心配は・・・杞憂で御座いましたよ・・・

なんだこの予想の遥か上をいく素晴らしい作画はぁぁーー!!!!

いや本当、凄い。凄いの一言です。
特に感動したのは木場の旦那。

魍魎の匣

顔がちゃんと真っ四角だよ!!身体もゴッツゴツだよ!!

ああ頼子羨ましい!!私もその岩のような腰周りに抱き付きたー・・・ゲフゲフン。
冗談はさて置き、こういう木場さんを待っていたのですよ私はっ!!

いやもう、本当にね
例えば、京極シリーズ・・・おっと正しくは“百鬼夜行シリーズ”か
を題材にした同人作品であったならば
木場の旦那が超スレンダーな美形青年になっていようとも
関口君が超ブリブリ可愛い子ちゃんになっていても
全然大丈夫なんですよ。つかそれはそれで嫌いじゃないですよ。ハァハァですよ。
しかーし!!れっきとした商業ベースに乗せられた漫画化やアニメ化で
それをやっちゃーイカンと私は声を大にして言いたいわけですよっ!!

え?暗に現在放送中のアニメの事を言ってるのかって?
いや、そんな事は無いですじょ?(そっと目をそらす)

いやだってさ、この作品で美形なのって榎木津だけのはずじゃない。
なのに登場人物全員がスラっと美形なんてーのはやっぱりちょっと違うと思うし。
つか、ちょっと脱線しますけど、京極作品に限らず何かを画像化、映像化した時に
ムサいキャラはムサく!!ゴツいキャラはゴツく!!
そしてオッサンキャラはちゃんとオッサンに描いて欲しいんですよ!!
何でもかんでも美形にするなー!!
ムサくてゴツいオッサン好きの私の、心からのお願いです(問題はそこか)。


おっと、たいぶ話がそれてしまいました。本題に戻りましょう。

本作の作画の話ですが、原作に忠実なのは木場氏だけではありません。
原作中で外見に関して描写のある人物は
本当にビックリするほどに記述に忠実に描かれています。
コケシみたいと言われてる青木君はコケシっぽく。
顔が長いと言われている増岡はもちろん馬面に。
細眉、切れ長の吊り目とされている久保なんて、もーまんま(笑)。

あと、見た目だけではなくて、頼子のこの年頃特有の痛々しさとか狂気とか
そういったところの表現がまたとても良くて素晴らしかったり。

魍魎の匣

ああかつて、ここまで原作品を忠実に再現した漫画があっただろうか・・・。
(挿絵を担当した方が漫画化したとかの場合は別ですよ)
志木先生は京極ファンであるらしいですが
でもファンだからでは片付けられない、物凄く研究したんだろうなという感じが
画面からヒシヒシと感じられました。完敗。

えーそんなわけですので、作画に関しては、文句は一切ありません。
原作を読んでいれば読んでいるほど、お気に召すのではないでしょうか。
イメージが崩れるのが嫌だなーと手を出していない原作ファンの方は
騙されたと思って、手に取って見てみて下さい。
きっと気に入りますよ!!もちろん男性の方にもオススメですー!!


あーしかし、そんな感じで人物の造詣にキャッキャする楽しみはあっても
トリックやオチを知っている分、それらを想像してドキドキする事が
出来ないのが残念でならないですなー・・・。
その点『魍魎』初体験と言う方はとても羨ましいです。いや本当。

原作を未読で、本作のストーリー部分についての感想を求めて
こちらに辿り着いた方がもしいたとして、私がその方に言える事と言えば
とりあえず面白いから読め!!って感じでしょうか。

1巻はグチャグチャと色々な事が起こって謎だらけです。
きっと重苦しい空気ばかりで、何がなにやらサッパリな事でしょう。
しかし、そんなグチャグチャな事全てがスッと綺麗に纏まって
「不思議なことなど何もなくなる」その様を、是非見て、驚愕して頂きたいと思う。
この先の展開を楽しみにして下さい。

あと、2巻から主要人物が続々と登場しますから!!
真のイケメン(変人ですけど)も登場しますから!!
1巻はゴツいオッサンだけで我慢してね!!次巻お楽しみにっ!!
(どんな薦め方だ)


京極堂・・・もとい中善寺秋彦氏が
表紙とカラーページにまるでメインかの如く描かれまくっているくせに
最後の最後、1ページのみしか登場しないと言う
京極堂好きさんには地団駄モノの終わり方だった本作でしたので
色んな意味で“始まる”2巻。
そちらの感想は、改めてまた後日!!
榎木津萌え萌えハァハァ談義で、皆様またお会いしましょー!!ふふっふ。


余談。
そう言えば、なぜシリーズ1作目の『姑獲鳥の夏』ではなく
2作目の『魍魎』を漫画化したんですかね?
『姑獲鳥』も好きな作品なので、漫画化されたら嬉しいなー。
もちろんその時も志水先生でね!!


★志水アキ公式@ヒゲズシ : http://www.hige-system.com/


[ amazon詳細 : 『魍魎の匣 (1)』 / 原作『魍魎の匣』 ]



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posted by 麻吉 at 2008/11/05 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「でろでろ (1)」 押切蓮介

でろでろ 1 (1) (ヤンマガKCデラックス)

でろでろ (1)
押切 蓮介 / 講談社(2004/03/05)


評価:★★★★★(満点!!)


爆裂!!爆笑!!爽快感!!こんなホラー漫画見た事無い!!


耳雄は霊や妖怪に遭遇しやすい体質の中学3年生(不良)。
しかし突然脅かしたり、悪戯してきたりするオバケどもに
恐怖するどころか、ガンをとばす!!殴る!!蹴る!!泣かす!!
例え食べようとしていた食パンから突然手足が生えて妖怪化したとしても
構わずムシャムシャ食う!!食パンが「ギャー」なんて言っても構わず食う!!

でろでろ

そんな耳雄が、日々遭遇する妖怪共に悪戦苦闘する姿を面白オカシク描いた
妖怪いっぱいホラー漫画であります。


と言いますか、オバケや妖怪が登場するので一応「ホラー」と表現しましたが
正直なところ、まったくもってそこに“恐怖”はありません。
怖いどころかスカッと爽快!!
ですから、ホラー作品が苦手な人でも大丈夫ですよ。
むしろ、オバケ嫌いの人にほどお勧めしたい。
なんかね「オバケ怖くねー!!」って思えてくるから。本当。本当。


「そんな事言ったってオバケが出てくるんでしょ?じゃあやっぱり怖い」
そうお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、それも大丈夫!!

本作は1話8ページからなる短編集で
その1話1話にそれぞれ違ったオバケ(妖怪)が登場しますから
数で言ったら相当な数になります。しかーし!!
“グロテスク”だったり“リアル”に怖いオバケは一切登場しませんし
絵柄的な事だけでなくて、キャラクターの設定自体が
基本的にはすっとぼけた容姿と性格のオバケばかりで
むしろ可愛らし過ぎて、耳雄に責められるのを見ると同情したくなっちゃうほどで!!
ああ「チンゲ小僧」も「夕刊入道」も「つままれ君」も好きだ〜!!

でろでろ
(「夕刊入道」の踊りは可愛すぎるぜっ!!)

そしてもちろん、ナイスキャラなのはオバケばかりではありません。
同じく霊感が強い耳雄の妹「溜渦」や、耳雄の愛犬「サイトウ」さん
クラスメイトの「委員長」などなど、皆魅力的!!
特にブサイク顔(失礼な)のくせにめちゃくちゃ愛らしいサイトウさんの
「ギャイーン」顔に、キュンとしない人などいるだろうか!!いや絶対いない!!
あと個人的に委員長が好きです。うふ。


あとは、絵柄の話をしておきますとですね
正直な話“上手”とは言い辛い絵です。
なんと言うか、力技と言うか、勢いで描いているような絵。
しかし“汚く”無いんですよね。それに“下品”でも無い。
読んでいると、その力技感や勢いは、むしろ魅力に思えてくるのですよ。
だからか、人を選ばず、誰でも楽しめる作品だなと思うのです。
うん、女性にもお勧め出来る。

まーそんなわけで
オバケ好きな人も、そうでない人も、男性も、女性も、お子さんも
どんな人でも「わっはっは」と楽しめる、そんな作品!!
こんな一風変わったホラー漫画いかがですか?
何かモヤモヤした気持ちをスカッとさせたい貴方にオススメです!!


ちなみに、押切作品は今次から次へ新しい作品が発表されていて
その中でまだ『ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!』と『マサシ!!うしろだ!!』と
でろでろ』しか入手出来ていないので(只今絶賛収集中!!)
一概には言い切れないのですけども
明瞭で馴染みやすく単純に楽しめるという点で
『でろでろ』が押切作品初心者さんには一番オススメかなと思います。
本屋さんで見掛けた時には、是非是非手に取って見て下さいね!!


最後に余談。
巻末に「幻の『でろでろ』第一話」と題して
未発表作品である「でろでろ異伝 俺と守護者」が収録されているのですが
そこに登場する「耳雄の守護霊」が凄い可愛くってーー!!
この話を雑誌掲載時にボツにしただなんて、なんて勿体無い事するんだ!!
守護霊君また登場しないかな。登場したら良いな〜。


★押切蓮介公式@カイキドロップ : http://www.kinet.or.jp/osikiri/


[ amazon詳細 : 『でろでろ (1)』 ]



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posted by 麻吉 at 2008/10/31 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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