[MOVIE] キル・ビル Vol.1

キル・ビル Vol.1 (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第2弾)

キル・ビル Vol.1
ユニバーサル・ピクチャーズ (2004/04/16)


評価:★★★★★(満点!!)+★(馬鹿万歳!!)


「キル・ビル」って「ビル」って人物を「キル(殺す)」って意味だったのかー!!


近日公開の『デス・プルーフ in グラインドハウス』の宣伝のためですかね
深夜にTV放送しておりました『キル・ビル Vol.1』。
世の流行の5万光年くらい遅れて、今更初めて視聴致しました。

も、サイッコーに面白かったぁーーー!!!!

なんと言う明快かつ痛快なエンターテインメント作品!!
監督が「面白い」とか「カッコイイ」と感じた物をギュムギュム詰め込んで。
自分がやりたい事を、やりたいようにやったのでしょうな。
もう正直悪ふざけもいいとこの内容なわけですよ
馬鹿なほどに大噴出する血飛沫、サクサク切り離されていく頭、手、足。
どこまでも過剰で、どこまでも大袈裟な演出。
それがもーおっかしくて、おかしくて!!

いやまーもちろん、人の生き死にで笑うなんて
どーなのという気持ちもしなくはないのですよ正直なところ
でもごめん。笑っちゃった。楽しんじゃった。
これはもー一種のドリフだよね。


あと、自分が日本人だからこそ楽しめた部分も十二分にあったと思います。
だってあのヘンテコな日本っぷり!!
日本刀持って飛行機搭乗!!
後ろ歩いてる一般人まで日本刀所持!!
服部半蔵!!覆面ヤクザ!!
外国人向けの日本語教本を見ているような、そんなオカシさ。
なんかズレてる。分からなくもないけど、でもそりゃ違うわ(笑)ていう
そういうツボ。日本人だから分かるツボ。

だから、これがもし非の打ち所の無い完璧な日本が舞台で
オーレン・イシイ役も日本の女優さんが演じていたら
正直、ここまで楽しむ事は出来なかったと思うのですよね。
このヘンテコな“仮想”日本国で
ルーシー・リューのカタコトの「ヤッチマイナァ!!」だったからこそ
たまらなく面白くて!!笑って!!絶対にそうだと思う。

まあそんなわけですから
そういう馬鹿さ加減や非常識さを良しと出来ない真面目な方には
面白いどころか怒りすら覚えたかもしれませんね・・・。
それはしょうがない。感性の違いですもの。
ああ、自分バカで良かった!!バカ万歳!!


それと、笑いどころとは別の部分では
血にまみれた純白ドレスとか、ブレザー姿の殺し屋女子高生とか。
そのあたりの監督のこだわり?趣味?フェチ?さ具合にグッときました。
特に「GOGO夕張」!!夕張ちゃん可愛すぎ!!夕張ちゃん最高!!

もともと自分が栗山千明さん好きだからというのもありますけど
美しい黒髪の日本美人で制服女子高生。なのに殺し屋で武器が“鎖鉄球”て。
流石日本のアニメに精通しておられる監督殿!!
“萌え”と言うものを良く分かっていらっしゃるーっ!!


そうそう、登場人物と言えば。
1度見ただけでは全然気付かなかったのですが
北村一輝氏と、高橋一生くんと、真瀬樹里さんが出演していたのですね!!
うおお板垣だけでなく駒井や葉月まで!!(BY大河「風林火山」
しかし録画したのを見直して確認してみたのですけど
絶対これ!!と断言出来るほどハッキリとは確認出来なかった・・・。

北村さんはヤクザの親分会合での、画面向かって左奥の人物と
あとオーレン・イシイの「ヤッチマイナァ!!」の後に躍り出た最初の三人の
真ん中の茶髪さん・・・がそうかな。
真瀬さんはクレイジー88唯一の女性構成員だったし
バトルシーンもなかなかに長かったので分かりやすかったですが
高橋くんは・・・たぶん真瀬さんと交差しながら階段下りてきた人物がそうかな・・・と。
青葉屋でのオーレン一味登場シーンで(あのシーン大好き!!)
夕張ちゃんの後ろで風船ガム膨らませてる人ね。
あーでも違うかも。仮面つけてるし、一瞬しか映らないからから難しいよ!!
もークレイジー88構成員で100%分かるのは田中要次さんだけだわ。
というか仮面していても判別出来る存在感って、田中さん凄いわ・・・。


さて、他にもあのシーンのBGMが格好良い!!とか
あのバトルシーンは凄かった!!とか書き出したらキリが無いので省略しますが
とにかく楽しめた事だけはお伝え出来たでしょうか。
と、なったらやはり続編である「2」も見なくてはなのですが
なんと、嬉しい事に、1に続いて2もTV放送するそうですよ!!(日テレありがとうー!!)
1ほどおバカでは無いとの噂は耳にしてますし、舞台も日本ではないですしね
まああまり過度な期待はせずに、楽しみたいと思います〜!!


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[MOVIE] キル・ビル Vol.2
posted by 麻吉 at 2007/08/30 20:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | MOVIE / TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「風林火山 (前編)」 NHK出版

風林火山 (前編) (NHK大河ドラマ・ストーリー)

風林火山 (前編)
NHK出版 / 日本放送出版協会 (2006/12/20)


評価:★★★★★(満点!!)


この充実した内容で1000円はお買い得だろう。物凄ーく。


顔写真付きで分かり易い「人物相関図」。
アップ写真や名シーン写真盛り沢山の「配役紹介」。
勘助(内野聖陽)、晴信(市川亀治郎)、由布姫(柴本幸)、信虎(仲代達矢)
大井夫人(風吹ジュン)、三条夫人(池脇千鶴)、萩乃(浅田美代子)
板垣(千葉真一)、甘利(竜雷太)、禰々(桜井幸子)、真田(佐々木蔵之介)
忍芽(清水美砂)、寿桂尼(藤村志保)、今川(谷原章介)、北条(松井誠)、謙信(Gackt)
以上16人への「インタビュー」。
内野聖陽氏、市川亀治郎氏、仲代達也氏の3人による「座談会」。
裏話や舞台裏写真満載の「ロケ日記」。
勘助の歴代使用された眼帯や摩利支天などの「小道具紹介」。
1話から13話までの「あらすじ」。

そんなドラマ本編に関連した記事から
歴史的な文献を用いた、この時代についての「解説」や「豆知識」。
西暦と共にその年に晴信と勘助が何歳であったか書かれた「年表」。などなど。
年表などは特に興味深くて。だってこの二人、ドラマだと同年代みたいに見えるのに
実際はかなり年離れてたって。え!!そんなに!?って。面白い!!

そんな感じで、ドラマファンとして楽しめるだけでなく
知識まで深める事が出来る、非常に充実した一冊なのであります!!


あと本放送が後半に突入した今だからこそ、楽しめる内容とも言えるかも。
「ネタバレ」しなくてすむという事ももちろんですが
今はもうかなり貫禄がついてきた晴信の、まだぽよぽよとした「若殿」時代とか
今川も北条も、まだお髭の生えていない頃の写真でなんだか微笑ましかったり。
今はもう登場しない人達の姿もいっぱいあって懐かし嬉しかったり。

って、そうですよ!!おミツちゃんのソーキュートな笑顔がぁぁぁー!!
あー泣ける。この無垢な表情に泣けてしまうよ!!
おミツちゃんは本当に可愛かったな。大好きだった。大好きだったよ!!おミツちゃん!!

あとは禰々殿とかもね・・・あ!!信虎殿。信虎殿がっ!!
いやこれが凄いんですよ。懐かしいだけの話じゃないの!!
座談会からロケ日記から、もー全体的に信虎殿が、と言うか仲代さんが
めちゃくちゃキュートな笑顔をご披露あそばされていてーー!!'`ァ(;´Д`)'`ァ
役柄とは正反対なその可愛らしさ・・・ああ素敵だ!!素敵過ぎです仲代さん!!


そんな個人的な萌え要素はさておき、大絶賛で心よりお薦めの一冊ですが
しかし無理矢理難点を挙げるとするならば
読めば読むほどドラマを1話目から見直したくなってしまう。ってとこですかね・・・。
ってそれ難点じゃない?

私は歴史の知識が皆無の状態で本放送を見始めたもので。
誰がどこの人間とか敵とか味方とか君主とか配下とか、全然まったく分かっていなくて。
だから今、人物や人間関係をちゃんと理解した状態で読み返すと
いかに自分が物語を理解出来ていなかったかが、まざまざと分かるわけですよ。
勘助と雪斎殿が血縁だったとか。そんな話あったっけ!?って。全然覚えてないよ!!
だから今、知識がちゃんとある状態で1話目から見直したくて仕方が無いです。
ああ、1話目から録画しておくんだったー!!くそーう!!!!


そんなわけで、ほぼ全ページフルカラーで写真満載の情報満載。
これで1000円。ファンなら買いです。買って損は無い。むしろ買わなきゃ損!!
本当に心よりお薦め致します!!

ちなみに「後編」ももう発売されているのですが
そちらについてはまた別で感想書きますね。あっちは・・・いや皆まで言うまい。
もう少々お待ちをー。


あ、そうそう。最後に余談ですけども。
開いてすぐにある「相関図」。
武田家臣陣にはそれぞれ、例えば「筆頭家老」とか「譜代の重臣」なんていう
一言注釈が付いているのです。だのに、だというのに・・・
我が最愛の虎胤たんこと「原虎胤」氏だけ何の注釈も付いていないんですよー!!
ドラマ本編の出演状況といい、なぜこんな扱いですか虎胤たんは!!
一応「鬼美濃」なんて恐れられるくらい頑張った人物なんだからもっと優遇してやってー!!
って今更言っても遅いんですけどね・・・うわわわん!!


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posted by 麻吉 at 2007/07/26 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「竹光侍 (2)」 松本大洋/永福一成

竹光侍 2 (2) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

竹光侍 (2)
松本 大洋 永福 一成 / 小学館 (2007/05/30)


評価:★★★★★(満点!!)


2巻もやっぱり面白いよぉぉぉぉーーーー!!!!


1巻の最後に起こった辻斬り事件が引き金となり
謎に包まれている宗一郎の過去や故郷での事が今回明らかとなる。のかな?
なんて思っていたら、そんな事も無く事件はアッサリと解決してしまったわけですが。
しかしこれによって「宗一郎」と「大三朗」と「与左衛門」と「恒五郎」の
絆が深まる要因となったので、ある意味重要な事件でしたね。

と言うか、犯人探しのために
いつもの気風が良くて頼り甲斐のある差配の与左衛門が
弱々しく物乞いを演じてワンコをヨシヨシする姿になぜだかキュンとしてしまった。
いやいや普段の凛々しい親分の姿があってこその胸キュンであって
弱いのがいいって言うんじゃないんですよって何必死に説明してますか自分。
あと最後にワンコがくっついて来たのも微笑ましくて良かったな〜。ふふ。


あ、あと・・・腐った事言いついでに書いてしまいますが。
前回の感想でも書きました勘吉と宗一郎の二人。

今回は宗一郎と彼を取り巻く大人達のお話がメインであったせいで
二人のシーンどころか勘吉の登場そのものが少なくて残念だったのですが。
しかし、宗一郎を見詰める眼差しが、前にも増して熱心だったり
宗一郎のために用意したおまんじゅうが乾かないようにと
そっと手で包みながら宗一郎の帰りを待っていたりと
可愛さとトキメキ度は相変わらず。いや前巻以上でっ!!
ああもう勘吉可愛いよ勘吉!!

あと宗一郎の想像に登場した、大人になった勘吉の姿があまりにも可愛くて
どうしようもなくハァハァしましたゴメンナサイ。ふが。


さてそんな邪な目線はこっちへ置いといて。
それら以外の話では、矢場の女主人・お勝さんのお話が良かった・・・。
最後に勝が一生懸命自分で書いた文字の素敵さと
最後の最後に描かれた竜のひょうきんさが絶妙で
切ないお話だったのだけど、なんだか和んで幸せな気分になった。

もちろんあの仕打ちには「ヒドイ!!」って思ったよ。
お勝はこんなに性根が良くて、こんなに一生懸命頑張ってるのに酷過ぎるって。
でもお倉さんの気持ちもさ、同じ女として分からなくもなくて・・・。
だから全面的にお倉さんが悪いのだけれど、でも責めるのもためらわれて。
きっとお倉さんはそんな事をしてしまった自分を悔いていると思うしさ。
ああ、女ってもんは色々面倒臭いぜ!!

あと、このお話とはまた別で
売られていく黒毛のお馬の独白が切なかった・・・。
あんな死んでも誰も悲しまないような嫌われ者の主人だったけど
でも、彼だけは好きでいたんだね・・・。
また良い主人に出会えると良いです。たっしゃで暮らせよ!!


そんなこんなで、あっという間に読んでしまった2巻。
後半謎の男が登場し、辻斬り事件の時にも増して不穏な空気が渦巻きまくり
そんな状態のまま「それはまた次回とする」なんてニクイ演出がされて
前巻同様「早く続きをーー!!!!」って感じなのですが
でも週刊誌連載だからすぐ次出ますよね?ああでも半年とかまたかかるのかな?
もー兎に角、次巻が待ち遠しくて仕方が無いです!!
松本先生連載頑張って下さいね!!待ってますー!!


あ、そうだ。最後の最後に。
前巻の感想に書き忘れたのですが。
「ほのぼの」した内容に反して結構「殺傷表現」があります。
こうポーンと頭が飛んだり、今回などは両腕がスパーと切り落とされたり・・・。
松本氏特有の簡略化された絵柄ですから、グロテスクでは無いのですが
一応そういうシーンが極度に苦手な方はご注意下さいね。って事で。


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「竹光侍 (1)」 松本大洋/永福一成
posted by 麻吉 at 2007/07/17 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「竹光侍 (1)」 松本大洋/永福一成

竹光侍 1 (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

竹光侍 (1)
松本 大洋 永福 一成 / 小学館 (2006/12)


評価:★★★★★(満点!!)+★(不思議な心地良さ)


「あいつは人ではねえよ、もののけにとりつかれとる」
大工の子「勘吉」はその男を初めて目にした時そう思った。

かたぎ長屋の一室に越してきた浪人「瀬能宗一郎」は風変わりな人物で。
売り物の蛸を一刻も眺め、四つばいで猫に話しかけ、蝶をどこまでも追いかけた。
まるで子供のような天真爛漫さ。しかし勘吉だけは気付いていた。
彼の無邪気などではない一面と、それ以上に魅力的な一面を・・・。


うーむ、こんなあらすじでは『竹光侍』の魅力の半分も伝えられないな。
面白いのです。物凄く面白い。
しかしそれは「物語」がとか「登場人物」がとかそう言う単純な事ではなくて
いやもちろんそれらも文句無く面白くて魅力的なのですが

そうだな。例えば、薄暗くなった道を歩いていた勘吉が
ふと顔を上げた時目が合った女性の、お歯黒の口元の薄ら怖さとか。
「何処へも行けぬ」と呟いて画面を横切る痩せこけた犬の寂しさとか。
そんな物語の筋とは関係の無い、画面の隅の何気無い出来事だったり。
この擦れた独特な線や、余白や、空気や、言葉や、仕草。そういったもの全部。
そう、ぜーんぶがひとつになって「凄い」作品になってるの。

だってね、物語などは正直「地味」なんですよ。
目を見張る大活劇があるわけでも、感動的な展開があるわけでも無い。
ほのぼのして微笑ましくて。なんともぽやーっとして。
「主人公の隠された過去」という気になる要素もあるのだけれど
基本は平和な日常のヒトコマで。でもそこが良くて。
そんな「平凡」なものにグイグイと引き込まれて目が離せなくなるの。
本当に不思議。


あと・・・あとあと。
あー先に謝っておきます。ストイックな本作ファンの皆様ゴメンナサイ!!
宗一郎と勘吉の二人が・・・異常に萌えるんですよぉぉぉぉぉー!!!!

いや正しくは萌えるのは「勘吉」か。
それは私の中のショタ魂が発動したとかそういうのではなくてですね
勘吉の宗一郎に対する「不信感」が「好き」に変わるその過程とか
好きになってからのその夢中っぷりとか。
二人が仲良くなる切っ掛けとなった「蝶」のエピソードなどは本当に格別で。
勘さんの蝶の真似の可愛いさも、手を繋いで帰る姿も。
あーもうタマランのですよ!!好き好き、大好き!!


と、まーそんなお楽しみ要素もありますよ?などと言いつつ
本当この面白さは実際に触れてみなければ分からないと思います。

まだ読んでいない松本大洋ファンはもちろん
松本作品に馴染みが無いけれど、時代劇が大好きと言う方
そんな方にも是非読んでみて頂きたい!!
粋で陽気で少々不思議なこの世界。貴方も是非覗いて見て下さいな。

本当に本当にオススメです!!!!


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「竹光侍 (2)」 松本大洋/永福一成
posted by 麻吉 at 2007/07/14 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | COMIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪」 佐藤友哉

水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社ノベルス)

水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪
佐藤 友哉 / 講談社 (2002/03、文庫2008/4)


評価:★★★☆☆


それは全てアナタのため、アナタを想って行った事。


その物語は異なる3つの世界によって構成されている。
ひとつは、今時の何事にも無気力で自意識ばかり過剰な18歳フリーター青年の物語。
ひとつは、不幸な少女を護り切れない己の非力さに苦悩する小学四年の少年の物語。
ひとつは、精神を病んだ長女に幽閉され、順に殺されるのを待つばかりの家族の物語。

それらは共通点どころか同じ世界だとは到底思えない物語達だ。
しかし言っておこう。ラスト、世界は完全に一つになる。
「鏡創士」の手によってさらけ出された真実の世界の姿は
きっと貴方が思った以上にクッキリと明確で、そして残酷であるだろう・・・。


大変失礼な話で恐縮なのですが
佐藤友哉氏の作品はもっと若い年代向けのものだという認識がありまして。
いや実際読んでみて、世代の違いから来る考え方の相違があって
やっぱり若い子向けだねーと改めて思ったわけなんですけども
でもそれは文章が稚拙とか、単純とか、面白く無いとか、そういう事では無くて。
グイグイと引き込むその話の持って行き方も、衝撃の結末も
面白かった。凄い面白かった。

でも。でもね。どうしても許容出来ない部分があって。

それは、簡単に人が死にすぎとか、無駄に四肢損壊しすぎとか
多大な損壊を受けている人間が、あまりにも痛みを感じていなさすぎとか
人に暴力を振るう事を、人が死ぬという事をあまりにもあっさりと書きすぎとか
簡単に人間の脳味噌いじくれちゃったりとかってどーなのとか
密室は別に必要無かったんじゃないかしらとか。とかとか。

それと登場する人間全てがあまりにも甘ったれちゃんで
全員を一列に並べて端からビンタ喰らわして説教たれたい気分になりました。

だってさ、それぞれがそれぞれそんな事になってしまったのは
全て「自業自得」の結果であって
それなのにグジグジと、尚且つ人のせいにしたりしてさ。あー鬱陶しい!!
もっとシャンとしろ!!逃げてんじゃねぇよ!!

もーね、年寄り特有の駄目な言葉だと分かっていながらも
心の底からこう思ってしまったの。
「これだから今時の若者はよー!!」って。
ああ・・・私はいつの間に、こんなガチガチに頭が固くて口煩い
嫌な大人になってしまったのかしらね。とほほ。


と、まぁ煩い事書きましたが
しかし冒頭に書いた通り、凄く面白かったの。それは真実。
このドキドキしながら先へ先へと読み進める感じ。
そしてラストのどんでん返しの大逆転!!本当に驚かされた。
ですから、そういった展開の作品がお好きな方には
是非お手に取ってみて欲しいと思います。お薦めです!!


あ、そうそう。少し気になったのですけども
作中で少し触れられた創士の家族や居候している伯父の事は
既発である『フリッカー式 』や『エナメルを塗った魂の比重』で
詳しく語られていたりするの?
何か色々ありそうだったのに、軽く触れられただけで終わってしまったから。
それともいわゆる「鏡家サーガ」を全て読まないと補完出来ないものなのか。
ああ気になるわ。気になるけど。どうしたものかなーむむむ。


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posted by 麻吉 at 2007/07/10 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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